やはり新幹線はとても便利な乗り物であることを最近実感する。
新横浜から新大阪までの距離、523.8km。のぞみで約2時間10分。
関西も随分と近くなったものだ。

新幹線と言えば、四国の田舎に帰省する時、
三原駅まで新幹線に乗ることが多かった。
昔は新横浜に止まらない便も多かったし、
時間も今より鰍ゥっていたせいか、
新幹線=時間が鰍ゥる/かなり遠くに行く、とイメージが強かった。
まさに、頭の中に、山口百恵の「いい日旅立ち」がこだまする世界である。
しかし、今はそういう印象は完全になくなった。

むしろ、大人になって新幹線に乗ると、
新幹線は色々と新しい発見があるから面白い。
国土の狭さゆえ、この2時間10分という短い距離の中で、
日本の地理と歴史を感じることが出来る。
また、こんなにも短い距離なのに、途中で天気が変わったりするので、
凝縮された季節や天候の変化も楽しむことが出来るのだ。
特に冬などは、名古屋まで晴天だったのに、関が原辺りから
いきなり大雪になったりもするから、窓から見える景色に飽きない。

景色といえば、新幹線から左右に見える景色は見事である。
雄大な富士山の絶景だったり、遠くに広がる美しい田園風景だったり、
静岡のお茶畑だったり、浜名湖だったり、戦国時代に激しい戦いが
繰り広げられた古戦場跡だったり。。。




特に名古屋と京都間の景色はとても変化に富んでいて、
古戦場や城跡などを見ていると、歴史的なロマンを感じてしまうのと同時に、
このような狭いエリア(当時は全て徒歩移動だったので、もっと遠い距離感
だったのだろうが)で戦いなどを繰り返していたと思うと、それはそれで
井の中の蛙のように思えてくるから滑稽だ。
特に僕は城が好きなせいかつい気になるが、
新幹線から見える城も結構ある。
まずは新横浜を出てすぐ小田原城がチラッと見える。
続いて左手の海沿いの崖の上に熱海城、
さらに名古屋を過ぎると清州城や佐和山城跡、
そして有名な安土城跡のそばも通過する。
大阪の先には姫路城、明石城、三原城跡なども楽しめる。

そして、城以外にも、世界遺産で新幹線から見える京都の東寺五重塔や、
旧三洋電機のソーラーアークやサントリー山崎醸造所など、
色々な建造物が楽しめるのだ。



こうやって日本の景色を楽しみながら新幹線に乗っていると、
もう少し新幹線に乗っていたくなるものである。