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このアルバム『Melodies』は1983年にリリースされたアルバムで、僕はリアルタイムではなく、何年か後に初めて聴くことになった。初めて聴いた時、アルバムジャケットには山下達郎の写真も無かった為、その歌声や、夏をイメージした爽やかな曲から、勝手にかなり日焼けしたイケメン歌手を想像してしまい、すっかり達郎ワールドに取り憑かれたのを良く覚えている。後で実際の山下達郎を見た時は違う意味で衝撃を受けたが(笑)、でもルックスには関係なく、このアルバムは間違いなく山下達郎の名盤であり、日本のニューミュージックシーンに名を残す名盤でもある。
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36年経った今聴いても、その完成度に改めて圧唐ウれるし、古臭さを全く感じさせない。山下達郎のトレードマークとなったドゥー=ワップが炸裂。美しいメロディー、幅広い声域と歌唱力、巧みな表現力などどれをとっても素晴らしく、アルバム全体を通して見事な統一感をもたらしている。
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収録されているのは全10曲。
1) 悲しみのJODY(She was Crying)
2) 高気圧ガール
3) 夜翔(Night-Fly)
4) Guess I’m Dumb
5) ひととき
6) メリー・ゴー・ラウンド
7) Blue Midnight
8) あしあと
9) 黙想
10) クリスマス・イブ
この10曲、全く捨て曲が無く、どの曲もシングルカットされてもおかしくないクオリティーだ。
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1曲目『悲しみのJODY』はオープニングに相応しい名曲。いきなり山下達郎の高音ボーカルからなるサビで始まり、哀愁が漂う曲ながら、一気に夏の空を感じさせてくれる。
このアルバムの流れでも特に印象に残っているのが2曲目の『高気圧ガール』。全日空のCMにも当時使われていたと思うが、なんとも爽やかで、夏らしいカッコいいイメージの曲で、今聴いても古臭さを全く感じさせない名曲だ。山下達郎のトレードマークであるドゥー=ワップが満載。
3曲目『夜翔(Night-Fly)』はアルバム一のロマンチックなバラード。2曲元気な曲が来た後の3曲目として、なんとも絶妙な癒し感を与えてくれるラインアップである。
4曲目『Guess I’m Dumb』はカバー曲で、英語歌詞の曲。まさにアメリカのャbプスを聴いているようで、当時こんなに英語が上手い山下達郎って、もしかしてハーフか何かか?と思ったものだ。
5曲目の『ひととき』はタイトルの通り、癒しのひとときを与えてくれる珠玉のフォークバラード。
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6曲目『メリー・ゴー・ラウンド』はまた、元気で、明るくて、爽やかな曲。真夜中の遊園地を舞台にした曲だが、山下達郎らしいロマンチックな名曲であり、一人多重コーラスも満喫出来る傑作だ。
7曲目『Blue Midnight』は一転して、メロウなバラード。月夜の静けさを背景に歌ったラブソング。
8曲目『あしあと』は、ミディアムテンモフバラード曲で、時折現れる哀愁のメロディー。ちょっと教会でゴスペルを歌うような感覚もある、愛すべき曲だ。
9曲目『黙想』は短い曲だが、スケール感のあるバラード。ピアノの旋律と、山下達郎の多重ハーモニーが美しい。
そして、ラスト10曲目は誰もが知る有名曲、『クリスマス・イブ』。クリスマスソングの中で最もロングヒットを記録した、日本のクリスマスシーンには欠かせない定番ソングにして、山下達郎の最高傑作だろう。しかし、実はあのJRのCMに起用され、大ヒットするのはまだ数年後であり、このアルバムに収録された時点ではまた有名ではなかったというのも面白い。
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山下達郎は数々の名曲を世に送り出したが、僕は山下達郎と言えば、やっぱりこのアルバムが一番好きだ。夏を感じさせてくれるような雰囲気が心地良く、山下達郎の良さが全て一枚のアルバムに凝縮されているように思えるので、自分にとっては最高に好きな一枚である。聴いたことが無い方は、ぜひ一度この国宝級のアルバムを聴いてみて欲しい。