1985年、あのDuran Duran人気が絶頂にあったこの年、Duran Duranのジョン・テイラー、アンディー・テイラーによる新プロジェクト、『The Power Station』がリリースされ、当時かなり話題になった。発起人ジョン・テイラーが以前からコラボを希望していたロバート・パーマーに声をかける形で始まり、同じDuran Duranのアンディー・テイラー、Chicのドラマーであったトニー・トンプソンと言う異色の4人組という形で結成されたのだ。一見何の繋がりも纏まりもなさそうな4人である。
アルバムジャケットもかなりシンプルながら、女性の斬新なデザインが使用され、見た目にもなかなかのインパクトであった。
まずは先行シングル『Some Like It Hot』は全米でも大ヒット。心臓に響く重低音の効いたドラムが何ともインパクトのある曲で、今でもこの曲を聴くと当時を思い出す。また、セカンドシングル『Get It On(Bang a Gong)』はT Rexのヒット曲をカバーしたものであったが、これも全米9位まで行くヒットとなった。振り返って見ると、全8曲が収録されたこのアルバムは、なかなかエッジの効いた意欲作であった。
ちなみに、ロバート・パーマーはそれまで英国では人気を博していたが、米国では無名に近かった。しかし、このThe Power Stationのヒットで一躍米国でも有名になり、続いて絶妙なタイミングでリリースされた自身のオリジナルアルバム『Riptide』も大ヒット。『Addicted to Love』、『I Didn't Mean to Turn You On』と言う2大ヒットシングルが生まれた(無表情でバンド演奏する美女を従えたPVは当時かなり話題となった)。まさに、『The Power Station』によってアメリカでの成功の扉が開かれたのだ。
一方、Duran Duranはジョン、アンディーがこの『The Power Station』に参加したことをきっかけに分裂して行く。ジョン、アンディーが言わばDuran Duranを脱退する形となり、残るサイモン、ニック、ロジャーの3人で活動することになり、アルバム『Notorious』をリリースするに至る。この後、Duran Duranは何度か復活を遂げて現在も活動中だが、最終的にジョンはDuran Duranに復帰したものの、アンディーはアルバム『Astronaut』で一瞬復帰したのを除き、Duran Duranに参加しなくなってしまった。
色々な意味で、『The Power Station』は1985年当時僕に大きなインパクトをもたらしたアルバムであったし、参加メンバーにとっては大きなターニングャCントとなった。残念なことに、ロバート・パーマーとトニー・トンプソンの二人は奇しくも同じ2003年にこの世を去っている為、もはや再結成不能な、幻のユニットとなってしまったのである。今改めてこのアルバムを堪能したい。
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