『思い出のマーニー』を早速見に行った。
『借りぐらしのアリエッティ』を監督した
米林宏昌監督の作品で、今後のジブリを
背負って行く監督としての期待が高まる。
僕はジブリ作品の中でも、
『借りぐらしのアリエッティ』が
かなり好きであったし、
こんなことを言っては
ジブリファンには怒られそうだが、
正直宮崎駿作品よりも
米林監督作品の方が好きだ。
確かに、オリジナリティが高い
独特な世界観を描くと言う意味では
ファンタジー性において
宮崎駿作品が突出しているのだが、
逆にどこか現実と非現実の境界線に
近い世界を描く米林監督作品には
むしろリアリティがある分感情移入し、
共感してしまうところがあり、
そこに魅力を感じている。
今回の『思い出のマーニー』も
『借りぐらしのアリエッティ』同様、
イギリスの児童文学を原作にしながらも、
舞台を北海道に移して描いているが、
とても美しい作品に仕上がっている。
<ストーリー>
心を閉ざした少女杏奈は、
ぜんそくの療養を目的に親戚が
生活している海沿いの村にやって来た。
そんなある日、彼女の前に誰も
いない屋敷の青い窓に閉じ込められた、
きれいなブロンドの少女マーニー
が姿を見せる。その出会い以来、
杏奈の身の回りでは立て続けに
奇妙な出来事が起きるようになるが、
それは二人だけの秘密だった。
『借りぐらしのアリエッティ』の
米林宏昌が監督を務め、ジョーン・G・
ロビンソンの児童文学を映画化した
ファンタジーアニメ。
北海道に、苦悩を抱えて生きる
12歳の少女杏奈と彼女同様深い
悲しみを心に宿すミステリアスな
少女マーニーとの出会いを描写する。
杏奈は高月彩良、マーニーは
有村架純が声優を担当。
他にも松嶋菜々子、黒木瞳など
周りを固める声優陣も豪華だ。
この映画、まずは二人の性格が
まるで違う女の子が登場する
その設定に興味を持った。
そして、アリエッティでも美術監督を
務めた種田陽平が今回も起用されて
いることから、とても美しい景色、
舞台となることもある程度予想が
ついた為、これもまた観たいと
言う気持ちにさせてくれた要因だった。
なんとなくいい映画であろうと
言う予感があったのだ。
そして、観た感想として、
期待を裏切らない美しくも切ない
ファンタジーであり、心を打たれた。
主人公である杏奈への感情移入、
そして何より切ないながらも
ハッピーエンドで、余韻として
ほんのりと心に残る。
そんなやりすぎていないところが
何とも味のある作品だ。
また屋敷のデザインや海辺の
情景描写など、随所に美術監督、
種田陽平らしさが見られる点も嬉しい。
環境が異なる二人の少女、
杏奈とマーニーが偶然にも巡り会い、
そしてお互いに惹かれ合って行く様
自体は12歳と言う多感な青春時代の
爽やかな1ページとして観ることが
出来るが、やがて大きな秘密が
明らかになり、時空を超越しながら
心が結ばれて行く。
この物語は、精神の開放と再生の
物語であり、最後はこの点に
心を奪われた。
宮崎駿が引退した後、
確かに宮崎作品ほど独創性、
空想性に浴びれた作品は登場しない
かもしれないが、米林監督 x 種田美術
監督のコンビからはまた新たな
ジブリの方向性が見えた。
今後の作品にも期待したい!
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