『鉄人28号』で有名な横山光輝だが、実は鉄人以外にも多くのロボット漫画を描いているが、そんな中で、1962年から約4年間、雑誌『小学1年生』で連載が始まり、その後『小学4年生』に移って連載が続いた人気作に『鉄のサムソン』と言う作品がある。鉄人と同じく、少年によって操縦されるスーパーロボットだが、鉄人に比べるとより人間っぽいロボットで、スレンダーなスタイルがカッコいい(笑)。ちょうど鉄人と連載時期が重なっていたこともあり、横山光輝のロボットワールドが広く展開された時代だ。
僕は2010年に小学館クリエイティブから出版されていた『鉄のサムソン』完全版という、豪華ボックス型パッケージを買って持っているが、こららは2巻に集約されてボックスに収められており、また複製原画が付いている。とてもワクワクする仕様だ。
そして、先日新たに手に入れたのがアップルBOXクリエートからの復刻版(全4巻)の『てつのサムソン』。こちらが刊行されたのは、小学館クリエイティブよりも実に9年早い、1991年。既に絶版になっており、4巻揃えて入手するのはやや困難となっているものだが、ラッキーなことにこちらも状態が新品同様にキレイなものを入手することに成功した。表紙と裏表紙にも全面に絵が描かれており、こちらも気分が上がる。
完全版の方は確かに豪華な仕様で、カラーページなども多く収められている。一方、アップルBOX版は完全に白黒。しかし、4冊構成になっている為、軽く読むには便利。なので、読むにはアップルBOX、コレクション用には完全版というのが正解だろう。面白いのは、アップルBOX版は、『てつのサムソン』とひらがな表記になっており、完全版の方は『鉄のサムソン』と漢字表記になっているが、これはどうやら『小学1年生』連載時はひらがな、『小学4年生』に移ってからは漢字になっていたみたいで、その名残が違いとして出ているようだ。これもコレクターとしてはちょっとした粋な違いである。
絶版となっているアップルBOXクリエートシリーズもかなりラインアップが充実してきたし、横山光輝コーナーもかなり賑やかだ。
これでついに『鉄のサムソン』も両バージョンを入手することが出来たので、大きな達成感である(笑)。