サンデーたかひろ

絵描き・ながさわたかひろの制作実況 “from Machida, Tokyo”

照美に褒められたくて その2

2006年12月22日 | 吉田照美
この作品は、10月上旬から始めたので、彼此三ヶ月向き合っているわけです。
こまごました他の作品に時間が取られたりもしてるとはいえ、随分長くかかったものです。
ずっと自宅に籠り、机に向かっていられたら、どんなにか捗るだろうに…と、この道で食えていない自分の不甲斐なさに涙してしまいそうです。
(オイ泣くな、オレ。そういう日もやがて訪れるさ)

祭り、2日目。今日のノルマは、
ハーネミューレ紙(ドイツ製)へ通常の本刷り、
十色雁皮の貼り込み、色違い2種(台紙はハーネミューレ紙)、
雁皮紙単独使用の計4種。

まずは通常の刷りでフォーム改造の成果を確かめます。
嗚呼、ううっっっ、おっ!
しっとりしててなかなか良い刷り上がり。水も滴るいい照美。オッケーです!

さて、昂った気持ちを落ち着けるため、コーヒーを啜りましょう…
で次は、本日のメインイベント、雁皮刷りです。
用意すべきものは昨日揃えてありますから、何も問題はありません。
嗚呼、ううっっっ

…フフッ。

今日刷ったものは、少なくとも3日間は乾燥させなくてはなりません。
インクの盛り具合にもよりますが、僕の場合、通常一週間はベニヤ板に張り付けて乾燥させています。
画面を内側にして水張りするので、この間は刷り上った作品を見ることが出来なくなります。
一週間後、時間を空けて改めて作品に触れた時に、「よし」と言えれば、その時点で晴れて作品は完成です。

何でもそうだと思うんですが、
今日の自分の作品(仕事)、どうにも満足いかずにダメだダメだと思ってヤケ酒を喰らい、そのまま就寝、翌朝冷静になって再び見てみると「あれっ?意外とイケルじゃん」って思えた経験、ありませんか?ありますよね。もちろんその逆も。アレです。
今日の今日だと、いろいろな邪念が入るのでしっかりとしたジャッジは出来ないというわけ。
画像は、刷り上り直後のものです。

今日は取り合えず、刷り工程のヘマなしということで、技術屋としての祝杯は挙げますけどね。
カンパーイ!
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