自民党の裏金問題で注目を浴びている「森喜朗元首相」、政界では今の裏金システムを編み出した「錬金術の達人」と評されているとか。言ってみれば「金権政治」のスペシャリストというわけです。五輪汚職でも噂に上っていた人物です。
彼の選挙区は石川県でした。彼を師と仰ぐのが現県知事・馳浩氏です。能登地震の発生から3か月余り、未だに倒壊や焼失した家屋の瓦礫のほとんどが放置されたままで、復旧作業も遅々として進んでいないと報道されています。
先日起きた台湾・花蓮地方の大地震、「官民一体の救援体制の迅速な対応」に賞賛の声が上がっています。
1999年の「921大地震(集集地震)」の教訓に学び、発生後直ちに被災地小学校の室内体育館に避難所が開設され、3時間後には各地に保管された自開発の「避難所用室内テント(福慧環保隔屏)」50セットの設置、「災害区物資制御」ボランティアが動員され,弁当や飲料水の配給の開始されるなど。
これを報道していた民放の女性アナウンサーが思わず漏らした「うらやましい」の言葉が印象的でした。
不思議に思うのは、森氏のような大物政治家がいる石川県で、なぜ救援復旧が遅れているのか。彼が地元の関係者の尻をたたけば、事態は一気に進むと思うのです。
ハスに構えて言わせてもらえば、「能登」のように高齢化による廃村化が進んでいる地域は、彼らの「地位」を支える選挙票をあまりあてにできない、手間と費用の掛かる復旧に力を入れる気にならない、ということではなかろうか?? つまり自民党議員を当選させる秘訣「三バン=地盤・看板・カバン(お金)」から見れば、「能登」は手間やお金をかけても余り見返りのない地域になってきているということでは・・・。
能登大地震の現状は、今の利権政治の真の姿を我々に見せていると思います。「次は我が身」と考え、次の「選挙」でまともな政治家を選び政治を変えるしかなさそうです。