私達のあゆみ 第109話
昨年の秋のこと
涼しくなり始めて、
ボルドも一緒にドッグラン通いが出来るようになりました。
「てんかん」が発症する前のボルドは
すごく強くてガウガウでしたので
他のWANと一緒になったら、
きっと
取っ組み合いになってしまうと思っていた私達。
ただ、取っ組み合いになっても
ボルドは、後遺症で足やクチの麻痺があるから
相手をキズつけることはないと思っていました。
それでも、
何をするか想像がつかない私達は
「しつけ用のジェントルリーダー」を装着させて、
とても慎重に慎重に、
神経質になっていました。
でも私達の心配をよそに
ガウガウ、取っ組み合いになることはなかったのです。
マロンが先にドッグランに通っていたので
ドッグランに来るWANとお友達になっていて
WAN同士でボルドの話をしていたのかもしれません。
そして、優しいお友達と飼い主さんのおかげで
ボルドもたくさんのお友達が出来ました。
ボルドが大発作を起こしたときに
立ち上がることもできない、あの姿を見ては、
「もっとドッグランに連れて行ってあげればよかった」と泣いていた私。
とても後悔したんです。
そんな気持からボルドには
たくさんのお友達を作って、楽しく過ごして欲しかったのです。
だから、お友達が増える度に私達も嬉しくて
ボルドやマロンの表情や行動が面白くて
毎週のように通ったんです。
そんな私達の気持ちとボルドの気持も一緒で
発作が1ケ月に1回のペ-スで落着いていました。
そして少しずつですが、
発作も状態が軽く済んでいました。
きっと留守番のストレスもなく
WAN同士で走ったり、リードがら開放されて
嬉しく、楽しく、刺激もあり
気分転換になっていたんだと思います。
私達人間とばかり接していたボルドが
WANらしく見える瞬間でもありました。
我が家のみんなが
明るく前向きに
あゆみ始めた、昨年の秋でした。
(110話へつづく)
ランキング参加中!
お菓子のかわりにポチッしてなの~