偏平足

里山の石神・石仏探訪

金剛界五仏庚申塔 群馬県下仁田町)

2022年08月30日 | 里山石神端書

里山の石神端書109 下仁田町西牧野・新屋の金剛界五仏庚申塔

 新屋集落の街道沿いに石仏が綺麗に並んでいます。

 目に付くのは大きな三面の丸彫り馬頭観音。


 迫力ある三面、斧・宝剣・輪宝などの持物も重量感があり、馬口印もリアルです。もっと凄いのは、裏側にもう一つの温和な顔があることです。憤怒の奥に隠された仏の慈悲の顔なのでしょう。

 もう一つ目につくのは大きな6つの種字を薬研堀した庚申塔です。高さは4メートル以上ありそうで、圧倒されます。種字は上から、バーンク(金剛界大日)・バン(大日)・ウン(阿閦)・タラーク(宝生)・キリーク(阿弥陀)・アク(不空成就)と読んでみました。塔の下部に「奉造立庚申石塔/正徳六丙申天(1716)」とありますから、頭の金剛界大日に続けて金剛界五仏を本尊とした庚申塔とみました。
 この時代の庚申塔は青面金剛が主尊となっていましたが、金剛界五仏を主尊としたのは宗教者がかかわっての造立と思われます。
(地図は国土地理院ホームページより)


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