去年の春、息子がかつて通っていた保育園裏の交差点を通りかかった時、見慣れない看板に気がつきました。
看板は、「焼き菓子店 蕾」というチャコールブラウンに白文字の看板。
「えっ、焼き菓子のお店、えっ、こんなところに、いつの間に!!?」
「こんなところ・・」というのは、どんなところかというと・・・、
以前、NHK BS で放送された「開拓者たち」(ドキュメンタリードラマ)の舞台ともなった「千振(ちふり)」という戦後の開拓地。
那須高原の観光中心エリアからは東方に離れた、福島県境側の酪農家が多いのどな農村地帯です。
まあ、当館(ブルックフィールドファーム)も余笹川を隔てて似たような場所(同じく中原(なかはら)という戦後の開拓集落)に在るわけで・・・。
つまり、それは、「こんなに我が家と似たような場所に・・」とか、「こんなに身近に・・」という気持ちも在りました
衝動に駆られて、看板に導かれて店に向かいまいした。
保育園周りの道は、大体把握していたのですが、途中から初めて通る道に入ります。
「えっ、本当にこんなところに・・・?」という気持ちが増してきます。
誘導看板、3ポイントを通り過ぎて、ようやく入り口に辿り着くと、遠目には普通の平屋の民家。
しかし、侵入路を進んで行くと、玄関の扉とか、玄関周りがオシャレにリフォームされているのが見えてきました。
車を停め、興味津々の状態で中に入ると・・・・・、
出迎えてくれたのは、オーナーご夫妻。
眼鏡ををかけたオーナーご主人、以前どっかで会ったような・・・、というちょっと気になる第一印象でした。
玄関の土間から見渡す家の中は、綺麗に丁寧にリフォームされたくつろぎの空間が広がっています。
お二人のお話を伺うと・・・、
こちらに来る前は、那須町役場がある黒田原で焼菓子店をやられていたとのこと。
すぐに、その焼き菓子店のことを思い出しました。
何度か、何種類か頂いたことがあります。
一つ一つ、丁寧に作られた焼き菓子だったなと思い出しました。
その時は、用事があって、飲食する時間が無かったので、「また今度ゆっくり来ますね」と、挨拶をしたところ・・・、
オーナーのご主人から「前に会ってますよね」と話しかけてこられて、はっと思い出しました。
那須の地に移住した20年近く前、ご主人とは、何度かお会いしており、話しも交わしていたのです。
まさか、今日という日に、この場所で再会するとは・・・!
あの頃は・・・、と昔話をしていると、お店の空間も、もう随分と昔から馴染んだ居場所のように思えてきました。
この日は、ショーケースに並べられた焼き菓子をいくつか買って、「また来ますね」と挨拶しながら、店をあとにしました。
(つづく)
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