「みやざき神話のふるさと短歌大会入賞のお知らせ」
がきたのは、五月の末のことでした。
きょうの大会に出席するかどうかを知らせるようにと
往復ハガキになっていたのですが、コロナと暑さで
行けないだろうと「欠席」で出しておきました。
宮崎県は、ずっと若い頃に指宿へ行ったことがあるくらいです。
本当なら行きたかったですが・・・。
「佳作」に採ってもらった歌は、こんなふうです。
紫陽花に真花・偽花ありあぢさゐはあづかり知らぬその区別など
ふつう花びらみたいに見えているところが、偽花です。
その真ん中に細かく咲いているのが、真花です。
きのうの満月。
英語では、バックムーン(牡鹿)と呼ばれます。
遠く宮崎に思いをはせて。
きょうの潮流
新型コロナ感染が拡大する中で始まった東京オリンピック。開催を強行
する政府の姿勢が、無謀な戦争を始めたときと似ているという意見を時々
聞きます。
▼今年は、多くの犠牲者を出したアジア太平洋戦争の開始から80年。
開戦に先立ち、春頃から日米交渉がもたれました。最大の焦点は、日本軍の
中国からの撤退問題で、満州事変前の状態に戻せという要求です。
▼日本政府は、米国から根本的な政策の再検討を求められても、中国問題に
口出しするなとまともに取りあわず、「対英米戦を辞せず」と早ばやと決定
しました。東条英機首相は、最後まで「駐兵により始めて日本の発展に期す
る」との考えでした。
▼では、戦争に勝てる見込みがあったのでしょうか。昭和天皇が永野修身
(おさみ)軍令部総長に「絶対に勝てるか」と質問したら「絶対とは申しか
ねます。しかし、勝てる算のあることだけは申し上げられます。必ず勝つと
は申し上げかねます」。天皇は大声で「あゝわかった」と。翌日には実質的
な開戦が決定されました。
▼『太平洋戦争への道』(NHK出版新書)で、歴史家の半藤一利氏は、
戦争を避けるには米側の要求をのんで「中国や南部仏印から撤兵すればよか
ったんです」と端的に語っています。
▼そもそも、日米の国力のレベルが違いました。開戦時のGNPと鉄鋼生産は
12倍、石油の備蓄が7・8倍、石油精製能力は52倍の差です。
願望だけで突入した戦争の代償はあまりに大きい。無謀さがひきおこす犠牲は、
戦争だけとは限りません。
(しんぶん赤旗より)