「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺がありますが、海では「風が吹けば波が立つ」という・・・諺ではなく・・・事実があります。
風はヨットのエンジンとなり得るけれど、波はどちらかというとブレーキになってしまいます。(例外:surfing)
また、ヨットは自らが造る波にも苦しめられます。それが造波抵抗。
東京湾のセーリングでは、各種の船舶が造る波(wake)にも苦労しました。本船、タグボート、漁船、一番酷いのが大型モータークルーザー。
全国(世界中)どこも同じようなものかもしれませんが、海岸の浸食が進み、大風の後は磯波により砂浜が大きく削られてしまいます。
近くの海岸では「養浜」と称して、砂利を大量に砂浜に投入しております。
そして最も恐ろしいのが津波。東日本大地震の画像は生々しくて見てられないので、今回はハワイ島の太平洋津波博物館の写真を貼ります。太平洋の孤島ハワイもたびたび津波に襲われているのです。
しかし、波の中にも優しい波もあります。・・・・・
小柳ルミ子の”瀬戸の花嫁”の歌詞(作詞 山上路夫)「瀬戸は日暮れて夕波小波♪」は、優しい波の代表でしょう。
(イメージです)
琵琶湖周航の歌(作詞、小口太郎)の3番の♪波のまにまに 漂えば♪赤い泊火懐しみ♪行方定めぬ 浪枕♪今日は今津か 長浜か♪も引けを取らない優しい波でしょう。(ヨットに初めて乗った頃に流行っていたので、一番思い出深い曲です。)
(イメージです)
与謝蕪村の俳句「春の海 ひねもす のたり のたりかな」の、”のたりとした波”も相当なやさ波ですが、さすがにセーリングには不向きでしょう。
世界一周した「ひねもす号」ですが、ひねもすという言葉の意味は「終日」で、波や風とは関係ない言葉なのですよね〜。
(句碑)
青海波という船名のヨットがありました。
穏やかな波がどこまでも続いている様子を模様にした柄が「青海波」だそうです。
源氏物語の中に『青海波』という雅楽を舞う若き光源氏の姿が描かれているそうですが、青海波の名はこの神楽に由来すると言われているそうです。
(リンク先)
波狼丸
波浪ではなく波狼ということに注意。命名の意図は存じませんが、オーナーのS氏は狼というより子羊のように温厚なヨット乗りであります。
(氏のFBより借用)
千波航
千の波をも越えて航海するという勇壮な船名なのですが、実は船名の3文字はご家族の名前からひと文字ずつ使った船名とのことで、まことに家族思いの船名であると共に、"出来過ぎ"の感を禁じ得ません。
(氏のFBより借用)
波勝
加藤ボート社長の故郷小浦の波勝崎より命名との事。小網代フリート所属かと思います。
White Crest
白い波頭の意味。初代ホワイトクレストは渡辺提督のドンガメクラスで、小網代フリート所属かと思います。
(小網代フリート誌より)
漣
さざなみという名前ですが、たしか長距離航海したヨットだったと思います。航海は凪あり荒波ありの連続だったことでしょう。
2024/12/16 海だけじゃなくて、我が体調にも波がありまして、今週は低調波がやってきております。こういう時は無理して海には行きません。(いや、行けません。)