ケアトリハ

介護とリハビリの仕事をしている方、目指している方、介護やリハビリってどんな世界なの、という方に読んでいただきたいです。

病院を良くするためのご意見箱

2020年03月01日 | 高齢者施設
病院や施設をいくつか回ってきていて思うことがあるのですが、ひと昔前は本当に不親切な病院や施設が多かったです。 最近でこそ、ようやく「患者様第一主義」とか「ご利用者様第一主義」などとホームページの最初の画面に大きく載せているところが増えました。 けれど以前は、「病院は医者を始めとして医療者が治してあげるもの、患者は医療者の言う通りに薬を飲んで生活をするもの」という暗黙の了解のような雰囲気がありました…よね^-^?

そういった雰囲気はようやく薄れてきていますが、それでもまだ、古い体質でずいぶんと上からの目線で患者さんやご利用者さんに命令みたいな説明をしているところもあります。

そんな時、これからはもう我慢はなさらなくていいと思います^-^ 
ただし、直接その場で文句を言っても、逆に「うわ、モンスター・ペイシェント(患者)だ…、面倒くさっ!」と、適当にあしらわれてしまうかも知れません。 そこで私からの提案です^-^

「病院・施設に設置されている『ご意見箱』に意見を書いて入れる」です。
ただし、文句を書いて入れても、あまり効果がないと思います。

ポイントは次の通りです。
1.まずは「ご意見箱」がどこに設置されているか?
2.書く内容は「文句」ではなく、「嬉しかったこと・感謝の気持ち」である
3.嬉しかったことや感謝の気持ちをくださった職員さんを、名指しで褒める
4.感謝の気持ちを書いた後で、ほんの一言、今回の困ったことを記す

そもそもですが、感謝を伝えたいような職員さんが一人もいなければ、これは少々難しいのですが…(^-^; お一人くらいはいらっしゃいませんですかね?

「1」のご意見箱が、そもそもですが職員の詰め所(ナースステーションなど)の目の前にある場合、これは心理的に意見を入れづらいですよね。 これは施設側の作戦です。 わざわざ入れづらいところに設置しておく、ただし施設側の基準として「当然、意見箱は置いてますよ」がクリアできる、という職員さん側のお考えが見えてくるようですね^-^;



ですが、「2」にもありますように、書く内容は感謝の気持ちですから、どうぞ堂々と投函なさってください。
そして、その用紙を回収した(おそらく)病院や施設の職員で構成される「接遇委員会」などの職員さんが委員会の場で取り上げます。 ここで、書かれている内容が特定の職員さんの文句であると、それを理由に直接的にその職員さんを叱る、ということができない・やりづらいの風潮ですので、「まぁ、一応注意だけにしておきましょうか…」程度の指導が入るくらいです。 

けれど書かれている内容が名指しの感謝の気持ち(「3」)ですので、委員会のメンバーも、その褒められた職員さんのことを認識します。

私は、ここが大事だと思っています。 以前のブログでも、素敵な職員さんを守りましょうとお伝えしましたが、そういった職員さんを「この病院(施設)に必要な人だ」と職員間で認めさせることにつながります。 周りに嫌な空気を発する職員さん(本人は未自覚です)は、こういった素敵な職員さんのことを毛嫌いして、いじめ、退職に導くことが多々あると思いますが、職員間が素敵な職員さんの必要性を認めていれば、誰が良くて誰が良くないのか、ということが明確になってきます。

こうやって素敵な職員さんを一人でも多く在籍していただき、嫌な空気を発している職員さんの居づらい職場にしてしまえば、徐々に嫌な空気を発する職員さんの方から退職していくと思います。 それを後押しできるのが、おそらくご意見箱のポイント「4」になると思います。
皆さんが普段ご利用なさっている病院や施設が、今後も利用しなければならないのでしたら、どうぞその病院・施設を、自らの手で素敵な環境にしていってください。


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