ケアトリハ

介護とリハビリの仕事をしている方、目指している方、介護やリハビリってどんな世界なの、という方に読んでいただきたいです。

寒いとおしっこに行きたくなるのは…

2020年02月22日 | 医療
冬の季節は、布団から出られなかったり、外出を控えてしまったりしちゃいますね。
年度末はあちこちでいろいろな行事がありますが、小さなお子さんがいるご家庭ですと、卒業式など学校の体育館でしばらく過ごしていると、寒くてついついトイレに頻繁に通ってしまいます。



ところでこの、寒いとトイレに行きたくなる、という現象は、血圧と関わっているってご存知でしたでしょうか^-^?

人の体は、常に一定の状態を保とうと自動的に調節されています。 これを「恒常性」といいます。
血圧も脈拍も体温も、多少の個人差はありますが、常に自動的に一定に調節されています。

血圧は、「血液の量」と「末梢(手足など)の血管の硬さ(収縮度合)」で決められています。
血液の量が増えると、血圧は上がります。 逆に血液の量が減ると、血圧は下がります。 血液の量を測るセンサーは体の中心部にあります。
水分をたくさん摂り過ぎるとセンサーが感知して一時的に血圧は上がりますが、上がった血圧をもとに戻そうとして自動調節機能が働き、すぐにおしっこで体から出そうと反応します。
逆に脱水状態などで水分摂取量が減るとセンサーが感知して血液の量も減り血圧は下がりますが、体に水分を摂らせようと「のどが渇いた」という感覚を伝え、水分補給を促します。

一方、「末梢の血管」という手足にたくさん伸びている血管は、外気温の影響で開いたり閉じたりします。 暑い時には体を冷ますために血管を開いて(拡張)、体表から動脈の熱を発散します。 だから体がほてって見えるのですね。
そして寒い時には体から熱を出さないように血管を狭めて(収縮)、体表から熱の発散を防止します。 その時、手足に送られていた血液が減少し、減った分だけ体の中心に血液が集まってきます。 するとセンサーが感知した結果を脳が「あれ? 血液の量が多いのかな?」と感じてしまいます。 その結果、多くなった血液を減らそうとして、おしっこにして体から出そうとします。 これが、寒い時におしっこに行きたくなる、というメカニズムです。

寒い季節は汗をかく頻度も減りますので、余計におしっことして排泄されやすくなります。 そうはいっても、水分を摂らないことでの脱水は、夏だけでなく冬でも要注意です。
こまめな水分補給は、年間通して行ってくださいね^-^


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