63歳女性。幼い頃から耳にはいろいろな疾患があり、手術をしてきた既往あり。
今回、右耳の耳鳴りがひどく耐えられなくなったので受診。
舌 淡紅 少し青みがかる 苔 中央剥落
脈 沈弱
他症状:2年ほど前から何度もメニエール病にかかっている。物忘れしやすい
動悸がある。
苔が剥げるのは「陰虚」「血虚」「胃の気の衰え」もしくは「七情の乱れによる
神の不安から生じるもの」に分類される。
この . . . 本文を読む
29歳女性。右の腿の裏が痛くて歩けない。明日どうしてもでかけたいので、
なんとかならないか?ということで、急患。
主訴:右梨状筋の痛み(股関節屈曲時に痛み、歩行は右足をひきずる。)
経緯:3日前に前屈ストレッチ時に受傷、その後痛み増悪。
舌:絳 列紋 少津 苔無
脈:沈弱やや数
検査:大腿部、膝関節の骨、関節異常なし
所見:熱感(-)発赤(-)梨状筋中央部への圧痛(+)
他:のぼせ、寝汗、口渇、 . . . 本文を読む
東洋医学では「薬食同源」「医食同源」といった「食べ物は薬(医療)である」と
いう基本原理があります。これは健康を維持して病気にならないようにする「食養」
と病気治療のための「食療」と2つを目的としています。これは「陰陽五行説」を
基本としており、食べ物を五つに分類(下図)し、季節や身体の臓腑、機能に密接に
関係していると考えています。
また、これらは相互に関係しバランスを保つようになっており、こ . . . 本文を読む
患者さんにNHK番組ちゅらさんでおばぁ役の平良さん似のおばぁちゃんがいる。
寒い冬の日、スッタフ一同に「呉汁」を作ってきてくれた。わたしは初めて食べた
のですが、その味のおいしさに4杯もおかわりをしてしまったほどです。
呉とは大豆をすりつぶしたものをいうのだそうで、それを漉すと豆乳とおからに
なる代物だそうです。おばぁちゃんの呉汁には枝豆、にんじん、しいたけのほかに
ほのかに味噌という隠し味が . . . 本文を読む
患者さんと次回の予約の話が終わり患者さんを見送った。
「ほっ」と一息。
「ドンドンドン」ドアを叩く音。
誰ですか?とたずねるとさっきお帰りになった患者さんが
「だめだよー。先生、いくら金儲け主義ではないとはいってもねー、」
「は?????っ」
「お金支払ってないんだよね。」
・・・・おー、すっかり忘れてた。
しかし、いい人だ。あわてて戻ってきてくれて。ありがとうございます。
. . . 本文を読む
講師という仕事でどうしても人前で話をしなくてはならない40歳男性。毎年、
花粉症対策には頭を抱えているそうだ。レーザーで鼻粘膜を焼くという荒治療を
しているが、それでも完全には治らず毎年毎年症状が悪化する。どうしたものかと
鍼灸治療を試みる。
花粉症というと「花粉」が悪の権化のような存在になっていますが、実はこの花粉
はアレルギーを引き起こす誘因のひとつなのです。花粉症になるのは「アレルギー
反 . . . 本文を読む
冬から春になるころをいうそうです。たらの芽やふきのとうが雪の中から顔を
だし、梅の花が咲き、桜がつぼみをつけ始める頃。最近では花粉症でお悩みの方
がずいぶん増えているようです。
先日、福祉関係のお仕事をしている方から、この時期には体調を崩す方が増えて
自分の身体もしんどいそうです。
東洋医学では「肝」の経絡の変動にあたります。この「肝」の時期は本来、身体
も心も . . . 本文を読む