Ｌａｎｖｉｎのソワレ

若いときはそうでもなかったけれど、最近少しづつ増えてきたのは
「○○ならどこそこの」というこだわりみたいなもの。

演奏会の本番では上下黒の衣装を着るときに履く黒のストッキングは、ここ数年ランバン LANVIN のソワレと決めている。
高級ブランドだから、それなりのお値段なのだけれど、自然と大切に扱いたくなるような薄さで、肌の透け具合が非常に上品で素晴らしい。

チェロの場合、足を開いた姿勢で弾くので、ロングスカートを履くのなら、ある程度ボリュームのあるタイプでないといけない。
そんなロングスカートは荷物になるし、裾を踏んづけてずっこけるというキケンもあり、私はパンツ派だ。

なので、ストッキングを履いた足が人目にさらされる面積は非常に少ないのだけれど、だからといって手抜きをして透明感のない黒タイツなんかを履いてしまうと、演奏も野暮ったくなりそうなくらい、「失敗したー！」という気分になるから不思議。

ちょうどこの３連休は、母校の大学の学園祭。
所属していたジャズ研究会はジャズ喫茶をやるらしく、律儀にもご案内状が届いた。
クラブの掲示板をのぞくと、「みんなおしゃれしてお客様に楽しんでもらおう！」という書き込みが・・・
最近の学生はそんなところにも気を使うようになったのね。

今年初めて演奏会に来てくれる友人に
「何着ていけばいいの？」と訊かれた。
クラッシックのコンサートとはいっても、堅苦しい雰囲気ではないので、
『スーツなんか着なくて大丈夫よ』とだけ返事をしたけれど、
『あなたが来てくれるのが何より嬉しいから、あなたらしい服装で来てね』と言えばよかった。