かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

どろどろヴィヴァルディ

2008年07月05日 | おんがく
個人レッスンで、ヴィヴァルディのチェロソナタ(No5)に取り組んでいる。
発表会のあとのレッスンで、「これはやっておかないといけないから・・・」と突然先生から楽譜を手渡された。

どうやら先生は、生徒ひとりひとりにオーダーメイドで課題曲や教則本を選択していらっしゃる・・・ということが最近わかってきた。

ワタシの場合、「歌い方」に良くないクセがあり、その症状にはヴィヴァルディが効く・・・と、どうもそういうことらしい。

「バロックだから、ラフマニノフみたいに弾いていて魂を揺さぶられるってわけにはいかないだろうけどね

確かに、バロックって「白いタイツや長いスカート履いた貴族がクルクル踊ってる」っていう「軽音楽」のイメージだった。
だけどそうじゃなくて、実は先生に言わせてみると「ドロドロ」なんだとか。

先日、3回目のレッスンで、一通り1楽章を弾いたあと先生が一言。

「どんなふうに弾きたいと思って弾いてるの?」

『えーっと・・・????考えてません』

「だろうね。そんな感じだよ。もっと艶っぽく、落ち着いた感じに弾いてごらん」

うっ・・・イタ
「ガサツで落ち着きがなくて、ぜんぜん色っぽくないぜ」って言われた気がした。

で、一度深呼吸。
重心を腹部大動脈分岐部くらいに置いて、大人のオンナをイメージして弾いてみた。
ついでに気になる男性のこと考えたりして
具体的には、テンポを少し落として、弓にかける重さを増やし、ビブラートで粘る感じ・・・かな。

「いいですねーそのまま次いってー

おお、艶っぽいじゃん。
弾いてて自分でもなんだかいい気分になってきた。

去年、チェリストの藤原真理さんに言われたことを、改めて思い出した。
弾きたい音をイメージしてから音にする。

どろどろヴィヴァルディもなかなか面白い。
アタシの魂、ゆっさゆさですよ、先生。
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