このところ、たいへん忙しい。
今年度は臨床検査科の学生の講義を新たに任されて、毎週その準備に追われている。
採血以外の「検体採取」が、臨床検査技師でもできるように法律が改正されて、今年度から学生にも講義と実習が追加されたのだ。
で、講師としてワタシに白羽の矢が立ってしまった。
内容は、インフルエンザを疑ったときの、鼻の奥に綿棒を入れて鼻腔拭い液採取や、みずむしなどの皮膚真菌症の診断のための検査、肛門からの検体採取、そして、かなりマニアックな検査であるはずの味覚異常検査など。
講義内容は、これらの検査を的確に行うために、解剖や疾病についての基礎的内容を含む。
先日は鼻腔拭い液採取の実習を行った。
鼻腔拭い液採取は、実際にはワタシ自身、医者の仕事としてこれまで行ってきたけれど、実は誰かからきちんとやり方を教わったわけではない。
自分としては当然のようにできてしまっていることを、改めて学生に教えるとなると、意外と技術がいるものだ。
スポーツ選手として素晴らしい活躍をした(している)人が、必ずしも良いコーチになれるわけではない・・・ってやつ。
まあ、ワタシは幸いにして自身が器用でもあり、かつ、たいていの場合は良きコーチにもなり得るのであるが、学生同志で鼻に綿棒をつっこみあうという実習では、なかなかの困難感を感じた。
鼻の次は皮膚である。
皮膚科の勉強なんて学生時代以来。
気付くと、どんどん調べる範囲が広がって、講義の準備にはかなり時間がかかり、難渋している。
そして何より、症例写真。
病変の写真をいろいろ見ていたら、からだじゅうが痒くなってきたー。
だから皮膚科は嫌いなのよ。
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