と心臓が高鳴るのを抑えながら、通話ボタンを押した。
「あくあちゃんからのLINE通話……何だろ、もしもーし」
『あ、スゥーッ……シオンちゃん、こんにちは……』
通話に出たあくあちゃんは、歯切れの悪い返事をした。
この前の事は仲直りした筈なのに、妙によそよそしい……やっぱりまだ許してくれてないのかもしれない。
そんな私の心配を知らずか、あくあちゃんは言った。
『シオンちゃん、あたしの事……好き?』
「…………はい?」
『だから!……あたしの事をどう思っているのかなって……こ、好意的とかあるのかなって…思いまして』
唐突な質問に私の脳内はさながら戦場にある最前線の指令部並に大混乱を起こしていた。
『あたしの事、好き?』…いきなり何を言ってくるんだあの猫耳メイド(仮)は……いや、好き……だけどさ。
そもそも、何でいきなり?
私は二呼吸程置いてからあくあちゃんに尋ねた。
「えっと、さ……いきなりどうしたの、何か変なもの食べた?それとも鼻炎の薬の副作用で言語が、おかしくー」
『ちっがーーう!何でか分からないけど、今は無性にシオンちゃんの事しか考えられないの!!』
「えぇ……」1st fes. 湊あくあ コスプレ衣装
『何で引いてるの!?とにかく!どっち!!?好き or LOVE!?』
電話越しから伝わる程の迫真の圧が、手に取るように分かる。
ひとまず、あくあちゃんの暴走を止める為に言った。
「好き……かな?」
『本当?ホントに!!具体的に何処が!!?』
「えーっと……身長低くて、顔もちっちゃくて、普段から努力してるところとか」
私は思い付く限り、あくあちゃんの好きな所を伝えた。
正直な話、凄く恥ずかしい。
好きな相手の好きな所を直接言ってるだから当たり前の話だ。
声こそいつも通りを演じながら、心臓は限界ギリギリまで高鳴っていた。
『ふへ…ふへへ……♪シオンちゃん、あたしの事好き過ぎじゃん……ふへへ』
「う、うるさ!用事はそれだけ?じゃ、そろそろ切ってもいいよね?」
『あーーー!!!待って、待って!!!もう一個だけ、お願いあるのーー!!』
「……なに?」
『今から、シオンちゃん家に行っていい?』
「!?」1st fes. 白上フブキ コス衣装
『シオンちゃんが良ければ、その、また泊めてくれると……嬉しいな~って、駄目?』