適材適所？

再びある職場の話です。

 

社長が人件費をケチる。

これがブラック化の一番の要因です。

 

同業他社と比較しても低い賃金。

しかも休日が少ない。

不景気な時ならいざしらず

人手不足が叫ばれている昨今ではなかなか応募がない。

 

そうした中応募してくるのは

「未経験歓迎・学歴不問」

な人たち。

異業種からの「未経験」の人たちは

やがていろいろな問題に気づいて辞めてしまう。

 

残るのは、そうしたことに気づかない人たちと

なんかおかしいと思っても他では雇ってもらえない人たちと

泥船の船頭社員Ｑ。

 

今回は社員αのことを。

社員αは、パートＡ・Ｂとも

「この仕事への適性が全くない、なさすぎる」

と驚くような子です。

 

例えば、ややこしい案件の電話をとってしまった時。

自分の知識では対応できない、と思ったら

誰かに代わってもらったり、

一度切って確認後、折り返すのが世の常。

 

だけど、社員αには

「この案件が、自分で対応できるのかどうか」判断する能力がついてない。

社長が「無理な電話はすぐ変わってもらえばいいからね」と

わざわざ呼んで諭したそうですが、

そもそも無理かどうかわかんないんで、それ無理なんですよ、とパートＡ。

 

そして、どうなるかと言うと、

電話相手を怒らせてしまう。

「責任者を出して」ならまだまし。

ガチャ切りされることもしばしば。

 

また、お金の勘定ができないと言う。

１０００円札を１０枚束にして１００００円

５００円玉が何枚で…

と言うレベルのお金の勘定。

社員Ｑ曰く「絶対に合わないんです」

 

もちろん、税込から税抜き価格を

その逆、税抜きを税込に、なんて計算もできなくて

一度、ある社員が計算の仕方を教えたものの

結局理解できず、

その社員は

「こんな人と働くとか、ない…」

とその後少しして辞めてしまいました。

 

そして一番の問題点が、注意が無駄、と言うこと。

これも、

注意される→自分を客観的に見る→反省→再発しないよう頑張る

という一連の流れが、能力として備わっていない。

 

注意をされる→しょんぼりする（または泣く）

で、終了。

明らかに「自分を客観的に見る」機能がついていないので

反省ができない。

 

しかも、注意されたこと自体３日もすると忘れる。

そんな調子なので、同じことを何回も何回も注意する。

そして何より社員α本人が

「私は覚えるのが遅いので、同じことを何回も教えてください」

と言ってるんだそうだ。

本人はそれでいいかもしれないんだけと、

教えるほうの時間とストレスが…

 

そして、最近はこう言う人を

「大人の発達障害」と呼んだりしますね。

多分社員αは、ＡＤＨＤでもアスペルガーでもなくて

学習障害方面なんだろうな…

 

もちろん、誰でも生きていかなくてはいけない。

そのためには働かないといけない。

でも…

できたら、自分の特性にあったところで働くといいと思う。

それが本人のため、会社のためです。

そして、社長には「適材適所」と言う言葉を覚えて欲しい。

パートＡ・Ｂの切なる思いです。

 

「ある職場」のブラック化の推移をまとめると

・人件費をケチる

・使える人材が雇えない

・仕事を普通にできる人の負担が増える

・そのため、普通に仕事のできる人が辞めてしまう

・社員Ｑが唯一の仕事のできる人になって、

　３０連勤なんのその社畜化する（途中体調不良が何回も）

 

最後に、社員ＱとパートＢの会話で終わりましょう。

社員Ｑ「正直、社員αと社員β（もう一人すごいレベルがいる！）

　　　　二人分の給料で、一人能力のある人を雇って欲しいです」

パートＢ「それ、私でなく社長に言わないと…」

 

また、別の時の会話。

パートＢ「仕事は、生きるためにするんであって、

　　　　　仕事のために、生きてはダメだよ」

社員Ｑ「最近は仕事のために生きてましたね…

　　　　社畜にならないよう気を付けないといけないですね」

パートＢ「いや、すでに社畜だから…」

以上です。