悲しみの城からの脱出

親からの呪縛から自分を解放するためのブログ

早すぎる赦しの強要 ー 真の赦しと早すぎる赦しの違い ー

2025-03-12 18:00:00 | 複雑性PTSD・トラウマ(学び)

親から虐待されて育ち、

ある程度、大人になると、

こんな赦しの強要が始まる。

 

もう、いい年した大人なのに

まだ、そんなこと言ってるの?

いい加減、赦したら?

 

中二病かよ

 

といった具合である。

虐待育ちの中には、こんな言葉を

投げつけられて自責に陥った人も

多いのではないだろうか?

例に漏れず、碧音も同じである。

 

 

碧音は、子供の頃から聖書に

興味があり、ずっと、ある聖句に

疑問を感じていた。

それは…

 

自分の体を愛するように

隣人を愛しなさい

 

というイエスの言葉だ。

体感として自分を受け入れ

られない碧音は

 

自分の体を愛するように

 

という言葉の意味が体感として全く

理解ができなかった。

両親から否定され続けた結果、

自分自身の存在すら否定し、

自己受容すらできない碧音が、

【自分の体を愛すること】が

できるはずもない。

当然と言えば当然のことである。

 

 

それでは【早すぎる赦し】とは、

どういうことなのか?

 

 

それは、自分の感情の痛みを感じる

必要のないように、回復に必要な

嘆きや怒り、悲しみを感じることなく、

白黒思考による思考パターンから

くる赦しのことである。

その原因の一つが、周囲からの

【赦しの強要】である。

 

 

周囲からの強要によって自責が始まり、

無理やりにでも赦さなければ、自分は、

人間としてダメなんだ… と思わされて

しまい、無理やり、赦そうとする。

 

 

複雑性PTSDまで抱えるようになった

虐待児は、そう簡単に、親を赦そう

とは思えないことが多い。

赦すには、あまりにも、傷が多すぎるし、

傷が深すぎるのだ。

それは、時間薬などで簡単に癒せる

ようなものでは、断じて、ない。

 

 

【本当の赦し】に辿り着くには、

子供の頃にクリアするはずだった

発達課題をクリアさせてもらえず、

子供らしくいられなかったこと、

子供が受けるべきことを受けられ

無かったことを嘆き悲しみ、

怒ることが大切になってくる。

これができなければ、真の赦しの

気持ちを持つことはできないのだ。

 

 

この作業は、とてもつらいものだ。

子供であれば、何歳になろうと、

親から愛されていなかった事実と

向き合うことはつらくて当然だ。

 

 

周囲の心無い【赦しの強要】に、

正直、碧音は辟易している。

碧音は、両親を含む家族を赦す

つもりはない。

今の碧音は…

 

親から愛されること

親に幸せにしてもらうこと

この二つの執着を手放した

 

だけだ。

今、家族に対して無関心に

なり、どうでもいい存在に

なり下がった。

妹を含む家族に全く興味

関心がない状態で、とても、

快適に感じている。

 


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