悲しみの城からの脱出

親からの呪縛から自分を解放するためのブログ

今の感情の名前が分からない ー 情緒的ネグレクトの影響 ー

2025-01-21 18:00:00 | 複雑性PTSD・トラウマに思うこと

碧音は、昔、全く話せない子供だった。

今であれば、発達障害を疑われただろう。

だが、碧音は発達障害ではなく、

情緒的ネグレクトの結果だと考えている。

 

 

碧音が、小さい頃、自分が感じてる

感情が、どんな言葉に当てはまるのか、

全く分かっていなかった。

なので、自分が傷ついているのか、

悲しいのか、苦しいのか、つらいのか、

言葉として伝えることができず、ただ、

泣くしかできない子供だった。

 

 

例えば、保育園や幼稚園で友達に

嫌なことをされたとする。

普通、親に話そうとするだろう。

話をするうちに泣き出す子もいる。

だが、碧音の親は全く話を聞こうと

しなかったため、碧音は、話をする

行為を諦めて、話すことをしなかった。

もし、普通の親なら、嫌なことをされて

戸惑う子供に、こう伝えるはずだ。

 

 

〇〇ちゃんに××と言われて

悲しかったんだね

傷ついたんだね

 

 

このような言葉を聞いて、子供は…

 

 

そうか…

こういう気持ちが

悲しいという気持ちで

傷ついたときの感情なんだ

 

 

と理解する。

だが、情緒的ネグレクトを受けた

碧音は、自分が感じてる感情が、

どの感情の言葉に当てはまるのかを

教えてもらう機会がなかった。

 

 

周りに嫌なことをされたり、言われて、

くやしいのか、ムカつくのか、悲しいのか、

つらいのか、どの言葉に傷ついたのか、

説明できなかった。

いつも、ボヤンとした曖昧な感情だけが

心の中に居座っているだけだった。

もし、絵本の読み聞かせがあれば、

まだ、想像の中で

 

 

そっか

こういう時

人は傷ついたり

悲しいと感じるんだ

 

 

などと学ぶこともできただろう。

碧音には、それもなかった。

だが、妹には、それができていた。

理由は、長期入院してたので、

小児病棟に絵本なども置いてあった

だろうし、院内学級もあっただろう。

 

 

きっと、妹は、そこで絵本を読み、

文字を覚えたり、院内学級で勉強する

機会もあった可能性がある。

だが、碧音には、そのような機会は皆無。

しかも、妹の入院中、完全にネグレクトで、

誰からもケアを受けられていない状態だ。

 

 

それは、両親だけでなく、学校の担任

からさえも見捨てられた状態だった。

妹の入院中、碧音は妹には会っていない。

平日は無理でも、半日だけの土曜日や

休みの日曜日に連れていくことも可能な

はずだが、全く記憶がないのだ。

 

 

妹に、一度、聞いたことがあるが、

親戚がよく見舞いに来たのは覚えてるが、

碧音が来た記憶はないと言っていた。

すでに、ここで、碧音と妹の学習環境の

格差がついていたことになる。

 

 

妹が言語能力や自己主張の強さは、

おそらく、この時期にきちんと発達

課題を入院中に培われたからだろう。

こうして、碧音は、自己表現できない

子供に育っていった。

その影響は、今も受け続けている。

 

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2024年を振り返って思うこと ー 虐待サバイバー目線⑤ ー

2025-01-13 18:00:00 | 複雑性PTSD・トラウマに思うこと

** 過去記事 **

 

2024年を振り返って思うこと ①

2024年を振り返って思うこと ②

2024年を振り返って思うこと ③

2024年を振り返って思うこと ④

 

 

2024年の振り返りシリーズ、

最終回である。

年末に近づいて、何とか、体調を

立て直しつつあるときに飛び込んで

きたニュース。

 

 

検事からのセクハラを訴える

報道を見てしまった。

なんで、こうも、性被害の報道を

避けてるのに飛び込んでくるのか、

本当に、疑問しか感じない。

 

 

ただ、ニュースだし、TVは何も

悪いわけではない。

タイミングが悪いだけである。

セクハラ被害を受けた女性が、

泣きながら、気持ちを話していた。

 

 

それを聞いていたら、突然、

吐き気を催し、その場でえづいて

しまった。

吐き気による気持ち悪さで、

咳が止まらなくなった。

 

 

胃に何もなかったので、吐くものが

なかったのが幸いしたが、吐き気

だけは、なかなか、治まらない。

その状態が数日続いた後、今まで

感じたことのない胃痛が始まった。

他にも、頭の中がふわふわして

現実感がなくなる乖離まで始まった。

それは、まだ、現在進行形である。

 

 

ただ、このニュースは近所の

ご夫婦が、1日中、喧嘩して

怒鳴り合う声が、毎日、聞こえて

きたこともあり、碧音にとって

ダブルパンチだった。

ちなみに、報道は全部聞くことは

できなかった。

 

 

聞こえてきた話の中で、唯一、

救いだと感じたのは、彼女の周りに

応援してくれる人がいるらしいと

いうことだった。

裏切った人もいたようだが、支える

人がいたのはよかったと思う。

 

 

碧音には味方が一人もいなかった。

親を神聖視するひとばかりで、碧音の

言葉に耳を傾ける人、言い分を聞く人が、

本当にいなかった。

 

 

そのつらさを何十年も抱え続けた

からこそ分かる。

被害者の彼女を理解し、そばにいる

人がいて心から良かったと思う。

 

 

2024年は、性被害のニュースに

振り回され続けた1年だった。

2025年は、そのような報道に

振り回されないようにするには、

どうしたらいいのかを考えて

いきたいと思っている。

 

 

それには、複雑性PTSDの知識を

学ぶ必要があり、自分に必要なことを

見極めていくことも必要だ。

今までも経験したことだが、それは、

とてもきついことである。

 

 

自分が親から愛されなかったことを

認める作業であり、自分がやってきた

間違った行動や言動を認め、改め、

認知のゆがみを矯正しなければならない。

そこには恐怖や不安がつきものだ。

それでも振り回されたくないなら、

やるしかないのだ。

 

 

 

私が、この記事を書くことに

したのは、性被害に遭った人間が

 

 

周囲の知らないところで

どんな苦しみを抱え

どんなことを恥と感じ

どんなことで悩み

どんなことが生活に

支障がでるのか

 

 

を知ってもらうためである。

 

 

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2024年を振り返って思うこと ー 虐待サバイバー目線④ ー

2025-01-08 18:00:00 | 複雑性PTSD・トラウマに思うこと

** 以前の記事一覧 **

 

2024年を振り返って思うこと ①

2024年を振り返って思うこと ②

2024年を振り返って思うこと ③

 

 

 

本当なら、去年のうちに書き終える

はずだった記事だが、今年に持ち越しと

なったため、続きを書いていく。

去年の初めは、某アイドル事務所の

性被害がメインで体調不良となった。

それが落ち着いたころ、今度は、

共同親権の話題が世間を賑わせた。

 

 

共同親権になった場合、DVから

逃げて生活している配偶者や子供が

被害から逃げられなくなる。

そんなことが話題になっていた時期。

とある特集報道でDVに遭ってるときの

証拠として録音した音声がTVで流れた。

 

 

碧音自身、DV被害がひどかった頃の

記憶はない。

おそらく、記憶していたら生きて

いくことはできなかったのだろう。

だが、その音声が流れた瞬間、

体の異常な震えが始まった。

 

 

配偶者の怒鳴り声

部屋の中のものが壊れる音

 

 

碧音が一番反応したのは、ものが

壊れるガシャン、ガシャンという

音だった。

体が震え、TVを消そうとリモコンを

掴もうとしても震えすぎてリモコンを

握ることができなかった。

その間も、ものを壊す音や怒声が

TVから流れ続ける。

 

 

それから、せっかく落ち着いた

はずの体調が悪化、精神的にも

不安定になっていった。

過覚醒はもちろん、過剰反応も

出ており、感情もアップダウンが

激しくなり、日常生活が、まともに

送れなくなった。

 

 

他にも、悪夢や不眠にも悩まされ、

体調では逆流性食道炎や原因不明の

蕁麻疹なども出ていた。

自分なりに工夫することで、何とか、

年末には落ち着いた。

 

 

私が、この記事を書くことに

したのは、性被害に遭った人間が

 

 

周囲の知らないところで

どんな苦しみを抱え

どんなことを恥と感じ

どんなことで悩み

どんなことが生活に

支障がでるのか

 

 

を知ってもらうためである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2024年を振り返って思うこと ー 虐待サバイバーの視点③ ー

2024-12-26 18:30:00 | 複雑性PTSD・トラウマに思うこと

** 以前の記事 **

2024年を振り返って思うこと ①

2024年を振り返って思うこと ②

 

 

 

今年は、性被害のニュースが多く、

そのせいでニュースが見れなくなった。

①と②の記事で、碧音のどんな過去と

性被害のニュースがリンクしたのかを

書いていった。

 

 

今日は、性的虐待を受けた碧音が、

どんな影響が出たのかを書いて

いこうと思う。

まず、精神的にも身体的にも不調が

でるようになった。

 

 

まず、眠気がひどく、1日中、

寝てしまう。

無気力、過覚醒、虚無感、

孤独感、焦燥感などなど、

いろいろな症状が出た。

 

 

身体的症状としては、逆流性

食道炎による胃腸の具合が

悪くなり、常に、吐き気を

感じている状態が何日も続く。

碧音は、体調に異常が出て、

ストレスに気付くことが多い。

 

 

訳の分からない不安、不安を早く

解消したいという焦り、行動すると

傷つけられる結果になり、うまく

いかないことが増える。

失敗するたびに思う。

 

 

自分は、なんで

こんなこともできないんだ

 

 

という無意識の自責。

1日の中で何度も繰り返す。

今は、自責をしてることに

気付けるようになってきた。

自責をしたら、自分に

 

今は疲れてるだけ

だから、何もせずに

ゆっくり休もうか

 

と両親から虐待された子供の

ままの碧音に、小さい子供に

話しかけるように声がけする。

それは、子供の自分が暴れて

いる状態だということを

理解してるからだ。

 

 

昔のことを思い出すたびに、

何度も繰り返している。

これは、パンドラの箱が開き、

出てきたものを見たくない、

感じたくないという拒否反応だ。

 

 

親から愛されていなかった、

性的玩具にされた、つらかった時、

全く気遣われなかった事実を

そのまま受け止めることが、

傷ついた子供の碧音には

できないのだ。

だから、心を閉じようとする。

 

 

また、このタイミングで、

性的虐待がテーマの映画と

知らずに、TVで見てしまった。

その中で、継父から性的虐待を

受け続けていた子供が、近所の

若い男性のところに逃げるの

だが、その男性から手を出され

ようとしたときのセリフが、

更に、大きなトリガーとなった。

 

大丈夫

慣れてるから

 

とにっこり笑いながら言うのだ。

これを見た時に

 

あぁ… 子供の頃…

これ、やってたなぁ…

 

と思ったが、ここから無気力、

眠気に拍車がかかった。

本当に、生活に支障が出るほどの

無気力、眠気だった。

 

 

それだけ、父親からの性的玩具に

されたことがショックだったこと、

父親への嫌悪感、自分は汚いという

碧音自身への激しい嫌悪感そ。

一番許せなかったのは、強い

嫌悪感を感じる父親と同じ

遺伝子で自分の体ができていると

言う事実。

 

 

大豆なら遺伝子組み換えは可能。

でも、人間の遺伝子組み換えは、

今の技術では不可能だ。

そうなると…

 

自分という存在

そのものを

この世から抹殺したい

 

そんな強い感情が碧音を

支配していた。

鬱がひどかった頃は、この

気持ちが、本当に強かった。

この状態の中で

 

親がそんなことするはずない

男親の愛情表現

ただのスキンシップ

親の愛情を理解しろ

不器用なお父さんなんだよ

 

という大人たちから浴びせ

られるクソバイス。

こんなクソバイスを聞く

たびに、発狂しそうになった。

大人の碧音が… というより、

子供の碧音が怒り狂い、発狂

していたという方が正確な

表現だろう。

 

 

虐待を受けた子供は、大人に

なってからも、こんな苦しみと

死ぬまで向き合い続けるのだ。

傷を作った親だけでなく、

傷をえぐり続けた周囲の大人も

同罪と碧音は考えている。

 

 

ここで、一旦、締めようと思う。

私が、この記事を書くことに

したのは、性被害に遭った人間が

 

 

周囲の知らないところで

どんな苦しみを抱え

どんなことを恥と感じ

どんなことで悩み

どんなことが生活に

支障がでるのか

 

 

を知ってもらうためである。

 

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2024年を振り返って思うこと ー 虐待サバイバー視点② ー

2024-12-25 18:30:00 | 複雑性PTSD・トラウマに思うこと

以前のブログ記事は、こちら

 

 

前の記事では、某アイドル事務所の

社長の性加害や自死した被害者の

妻のインタービュー報道などから、

精神的、身体的不調が出たこと、

昔、趣味友の大学生から姉の

友人に襲われた話を告白された

経験まで書いた。

 

 

事務所社長の性加害だけでも不快感

マックスだったが、トリガーは、

自死した被害者の妻の特集報道だ。

うろ覚えなので、正確ではないかも

しれないが、話の内容としては、

こんな感じだったように思う。

 

 

夫から、昔、アイドル事務所の

社長から性的被害を受けたことを

告白されたが、話を聞いてる限り、

そこまでひどいことをされてたと

考えていなかった。

自死後、友人から話を聞いて、

そこまでひどいことをされたのかと

ショックを受けた… という内容

だったように思う。

 

 

この妻の言葉を聞いて、昔、

碧音の目の前で話をした男性と

自死した男性の様子がリンクした。

目の前で話をしてた大学生と、

とても、似ていたからだ。

 

 

妻が、友人から話を聞いてショックを

受けたのも分かる気がする。

夫は、大事な妻を傷つけないように、

嫌われないだろうか?という不安、

妻子を守りたい強い気持ちから、

オブラートに包んで、包んで、包んで…

できるだけ、ショックを与えない

ような言葉を選んだのだろう。

 

 

自分の気持ちをメインに話した

のではないだろうか。

だから、どんなひどいことをされたか、

それに関しては、言えなかったのでは

ないかと考えている。

 

 

それは、恥の感情があるからだ。

世の中には、いろいろな虐待があるが、

恥や屈辱感を与えられれば、与えられる

ほど周りに話しづらくなり、一人で

抱え込むようになる。

特に、日本で性的な話はタブーとされ、

相談と言っても、なかなか、口に

しづらい内容である。

 

 

性的虐待を受けたサバイバーは、

周囲からいろいろな二次被害を

受けやすい。

例えば、碧音が言われたことが

あるのは

 

男親の愛情表現で

ただのスキンシップ

 

親が、娘に、そんなこと

(性的いたずら)をする

はずがない

 

親の気持ちを、もっと、理解しろ

親の気持ち、子知らずだな(笑)

 

 

碧音は、相談するたびに、こんな

言葉を投げつけられ、全く信じて

もらえることはなかった。

そうして、碧音は学習性無力感を

育てる自責を繰り返すようになった。

つまり、心のリスカを始めた。

 

 

被害者の男性の場合、親代わりと

なる社長から被害を受けており、

しかも、影響力のある人間だ。

逃げられないし、安易に、相談しても

握りつぶされる可能性の方が大きい。

 

 

表に被害者として公表すれば、

碧音が受けたように二次被害は、

必ず、ついて回る。

きっと、彼は覚悟していただろう。

でも、想像以上に風当たりが厳しく、

それに耐えることができず、心が

折れてしまった。

 

 

どれだけ、ひどいことをされてたと

しても、自分の話を信じてもらえない

というのは、本当に、つらいものだ。

かえって、お前が悪いのではないか

と言われてしまうと脱力感しか

感じられず、それが、徐々に、

無力感へと変わっていくのだ。

 

 

被害者たちをバッシングした

人達は、ただでさえ、傷つき、

何とか、立ち上がった人たちに、

最後の一撃を食らわせ、心の

殺人をした殺人者であると

考えている。

 

 

少なくとも、碧音も含め、

性被害や性的虐待を受けた

サバイバーたちは、そう

考えてるのではないだろうか。

 

 

内容が重いため、ここで、一旦、

締めようと思う。

私が、この記事を書くことに

したのは、性被害に遭った人間が、

 

 

周囲の知らないところで

どんな苦しみを抱え

どんなことを恥と感じ

どんなことで悩み

どんなことが生活に

支障がでるのか

 

 

を知ってもらうためである。

 

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