おはようございます。地理人です。
市外局番地図の反応が想像以上に大きく、マルシェルでも多くの人にお買い求めいただきましたが、昨年、リアル物販のマニアフェスタで、市外局番地図以上に売れていたものがあります。それは…「超・路線図」。
「駅と路線」以上のものが読める?
路線図と言えば最近、日本の鉄道各社が作った路線図をまとめた本「日本の路線図」(宮田珠己/井上マサキ/西村まさゆき著)が出まして、いやはや何気なく見ている路線図、デザイン、見せ方はこうも多様なものかと思わされます。
こうして見ると、ただ、駅名と駅名を線で結び、経路や停車駅が分かるものではない、それ以上の何かが見えてくるものだと思ってくるんですが、その「何か」を最大化できないだろうか…そんなことを昔から考えておりました。
そこで新たな路線図を作ってみようと思い立ちました。
新宿・渋谷付近だけ切り出してみました。こんな感じの路線図です。
「空想地図作家」が作る割には、まったく空想性もなく、ただ現実を映した路線図…なのですが、案外、
・日本語&ローマ字表記
・駅ナンバリング表記
の路線図が、これまでなかったのです。
いやはや、日本語ネイティブなら気にしないんですけどね〜。海外に行くと、現地語表記&ローマ字に、駅ナンバリングにありがたさを感じます。とはいえこの記事は日本語、これまで売っていた物販も海外からのお客さんはほとんどいなかったので、このメリットは届かない気もしますが…
JR・私鉄・地下鉄全線を描く難しさ
そもそも、JR・私鉄・地下鉄を全部載せた路線図、ってなかなかないのです。
きれいにデザインされた路線図は、地下鉄のみのものが多く、各鉄道会社が作る路線図は、各社の路線だけが描かれます。全部載せの路線図は、全JR線が黒色で描かれたり、そもそも路線別に色分けがなされてなかったり、かなり簡易的なものが多いのです。
いやはや、これはなかなかむずいのです。
なにしろ、23区内だけで56路線あるのです。36色の色鉛筆を想像しただけでも、似た色が混在し、なかなかごっちゃになります。ここで大事なのは、表現を際立たせること…
都心の大動脈であるJR線は、幹線っぷりが分かるよう、他路線より際立って強調される表現に、都心を縦横無尽に結ぶ地下鉄網は、きめこまやかな網目感と、地下感を感じられる表現に。郊外と都心を結ぶ鉄道路線は、JR線が幹線でありながら私鉄のほうが多く、このダイナミズムを漏れなく表現することとしました。
こんな感じです。
JR線、よーく見ると影がついているの、お気づきでしょうか…
「言われたら気づくけど、言われなかったら気づかない」くらいの影を目指しました。果たしてどうだか…。
なぜこういう表現が必要かというと・・・
JRと地下鉄で似た色が重なるのです。
神田駅で、JR中央線と地下鉄銀座線が(オレンジ色)、市ヶ谷駅でJR中央総武線各駅停車と、地下鉄有楽町線が(黄色)重なります。
もっとも有楽町線は、最近黄色からゴールド色にシフトチェンジしたので、そっちの色に寄せてますが、線の種類を変え、JR線を浮かび上がら、地下鉄を淡い点線にすることで、この2つをちょっとは描き分けられたのではないか、と思います。
さて、問題は私鉄です。
私鉄は各社ごとに路線網を持っており、東急は東急のかたまり、小田急は小田急のかたまり、京王は京王のかたまり…それぞれのカタマリ感を表現するためには、各社の色で塗った方が良いのです、が…
東急全部を赤で塗ると、どの路線がどうつながってるのか、わかりにくいのです。
同じ会社でも、路線ごとに色分けをすると、このように見やすくなります。
東横線、田園都市線、目黒線、大井町線…なるほどこういうふうに網目が織り込まれてるんですね。
そして、これでいて各社のカラーが分かるよう、その路線に沿って淡〜い背景が入れられています。気づくでしょうか、気づかないでしょうか・・・
それより、謎の淡い線が気になってきている人もいると思いますが、追って説明します・・・
なんか全然うまいことPRできてないゾ感がありますが、
次回は「運行頻度」と「バス」についてお届けします。
さて、そんな超路線図の全貌を見渡したい…という方に、大判の路線図はいかがでしょうか。
ただ、昨年春に作ったものなので、羽沢横浜国大駅、高輪ゲートウェイ駅が未開業で、薄い表記のままです。今年開業予定の虎ノ門ヒルズ駅も同様です。
※超路線図、500円+税…なんですが、マルシェルだと送料(250円)込みになるので、800円での販売となります。
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