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維新後の神社について①

立夏。風薫る5月でございます。私の住むマンションの夏ミカンの花が咲き始めます。橘香り、連休も過ぎると、京都では三大祭りの一つ、葵祭が平安情緒もたっぷりと執り行われます。京都の古社上下鴨川神社の祭礼でございます。

ところで、秋の三大祭りの一つである、10月22日は平安神宮の時代祭の日でございます。

この日は延暦13年(AD794年)桓武天皇により、長岡京から山背圀葛野郡字大村の地に遷都された日であり、同年11月8日に平安京と命名されました。

この平安遷都から1100年経過を記念し、明治28年に創建されたのが平安神宮であり、この日の祭祀が時代祭となりました。

時代祭も最近は(2007年)国賊として忌避されていた足利尊氏の影響で、外されていた室町時代が加わりました。皇国史観は遥かになったようです。

この神宮という呼称ですが、元は皇室神話に関わる7世紀以前に遡る、ごく少数の社格に限られており、伊勢神宮以外には普通には称されることはありませんでした。

ところが明治以降の維新のエネルギーとして使われた、尊王思想の流れから神社が大量生産され、古の神話や太平記を引っ張り出してやたらと神様に、文字通りに祭り上げられましたし、神社が乱造されました。

明治になって、祀られる対象が天皇であれば神宮、皇族であれば宮、その他の功臣を神社とするようになりました。

大社(おおやしろ)という名称も戦前までは杵築大社(現出雲大社)と、同じく島根の熊野大社の2社のみでしたが、明治以降は随分増えてしまいました。春日大社、松尾大社、宗像大社、諏訪大社等々。ただ、大社については、延喜式神名帳(平安初期)に大社として列挌されるなど由緒ある神社が殆どの様です。

明治以降に創建された神社は、まず、歴代天皇をはじめとして、開拓地や新開地に於ける天照大神を祭神としたもの。例えば、桓武天皇の平安神宮や、神武天皇の橿原神宮。天智天皇を祀った大津の近江神宮。明治13年に大隈重信邸跡地に建築された東京大神宮そして明治天皇を祀った明治神宮。開拓地北海道に創建された、北海道神宮(大国玉命)や上川神社。以前このブログでも紹介した、能褒野神社(日本武尊)なども挙げられます。

次に、靖国神社に代表される全国の招魂社と護国神社。最も早いのは慶応4年に明治天皇の勅命により、維新を前に倒れた天誅組等の志士の招魂のために創建された京都霊山護国神社であります。敗戦後はGHQ支配下で京都神社と改称されましたが、独立と共に旧名に服しております。

この神社の祭神には、かの坂本龍馬も含まれており、誕生日でもあり命日でもある11月15日には、龍馬祭がおこなわれます。

龍馬といえば高知の佐川には脱藩に際し通ったという縁で佐川龍馬神社という神社が平成10年11月に創建されています。

靖国神社は東京招魂社として大村益次郎の建白により、創建されています。

維新以前の功臣も神様になっています。

古いのは弓削の道鏡事件の和気清麻呂を祀った護王神社。和気氏ゆかりの高尾神護寺境内に創建され、その後姉の和気広忠も同社に祀られるようになりました。こちらは孝明天皇により嘉永4年に正一位護王大明神と贈位されているので、幕末の勤皇思想が維新を先取りして創建されたものです。こちらの狛犬は猪でありますので、狛猪とでもいうのでしょうか?和気清麻呂と猪の関係は、ネット検索でもして頂ければと思いますが・・・。

勤皇の功臣といえば、建武の中興から南北朝に掛けての太平記の時代の南朝方の功臣は、建武中興15社といわれる各地の神社に祭られています。

代表としては大楠公楠正成を祀った神戸の湊川神社、後醍醐天皇本人が祭神の吉野神宮、護良親王を祀った鎌倉宮、大阪市阿倍野の北畠親房・顕家父子を祀った阿倍野神社。三重県津市の結城宗広の結城神社等15社となっています。

変わりどころでは、江戸時代に廃絶されたのが、明治になって再興された豊臣秀吉を祀る豊圀神社であります。この辺になるとアンチ徳川以外に想像できませんねぇ。

更に明治時代(日露戦争)の英雄3名が何れも。東郷神社(東郷平八郎元帥)、乃木神社(乃木稀典大将)、児玉神社(児玉源太郎大将 山口県周南市と藤沢市)に創建されて現在に至っています。

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