竹林亭白房

鉄瓶「禁酒関所」★落語

□本日落語二席。
◆笑福亭鉄瓶「禁酒関所」(NHK大阪放送局『とっておき!朝から笑タイム』)。
NHK大阪ホール、令和5(2023)年11月9日収録(第440回「NHK上方落語の会」)。
今まで何十回となく聞いている「禁酒関所」(東京落語「禁酒番屋」)だが、些末だが、あることにふと気づいた。

酒屋の奉公人が酒を所望された武家のところへ酒を持っていく際、今日聞いた鉄瓶の上方落語「禁酒関所」では、関所のところで「近藤氏の御屋敷へ……」と言う(これは他の落語家でも確認)。
一方、東京落語「禁酒番屋」では、同じ場面で「近藤氏の御小屋へ……」と言う。ここは頼りない記憶を確かめるべく、五代目柳家小さんと十代目柳家小三治で確認した。

この両者の違いは、江戸と大坂の武家の居住形態に関係するのではないだろうか。江戸の場合だと、旗本・御家人・大名が考えられるが、家臣はその邸内の長屋のようなところに住まっていると認識している。ゆえに「小屋」なのか。

よくわからないのは大坂のほうである。大坂は江戸とは武家の生活環境が異なるので、「禁酒関所」に出てくる殿様と呼ばれる人物の素性がわからない。または、上方落語「禁酒関所」の場合は、とくに大坂市中の噺でなく、どこか地方の城下町なのか。いずれにしても、訪ねて行くさきを「屋敷」と言う。
つまり、いくつか武家の屋敷が集まるエリアに「関所」を立てていたということになるのだが、いったいどんな構造をイメージしたらよいのやら。また、宿題にしておこう。

◆春風亭昇也「庭蟹」(サンテレビ『初春お茶の間寄席』)。
チバテレビスタジオ、令和6(2024)年1月1日OA※チバテレビ制作(2023年11月10日収録)。
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