□本日落語一席。
◆柳家さん喬「天狗裁き」(NHK-Eテレ『日本の話芸』)。
東京霞が関イイノホール、令和2(2020)年10月23日収録(第736回「NHK東京落語会」夜公演)。
『日本の話芸』は今年に入ってから、一席の前に演者のちょっとしたトークがあるというのがお楽しみである。今回も、おもしろかったのは、さん喬がこの「天狗裁き」を桂南喬から教わったという逸話を聞けたことである。
川戸貞吉『落語大百科』によると、もともと「天狗裁き」は上方の落語であったのに、いつのころからか上方では演り手がいなくなった(今ではちょっと考えにくいほどだが)らしく、それが東京でわりと演られるようになったとのことである。
そして、今回のさん喬の語りから見えてきたのは、東京で「天狗裁き」が広く演られるようになったについては、どうやら桂南喬の功績があったらしいということである。さん喬だけでなく、南喬は上方から「天狗裁き」を仕入れて多くの東京の落語家に稽古をつけたようである。そして、南喬が仕入れたもとは桂米朝であるらしい。
そう考えると、米朝の影響は多く、今では東西問わず「天狗裁き」の演り手は多く、これが掛かると、嗚呼また「天狗裁き」かというほどにまでなっている。
◆柳家さん喬「天狗裁き」(NHK-Eテレ『日本の話芸』)。
東京霞が関イイノホール、令和2(2020)年10月23日収録(第736回「NHK東京落語会」夜公演)。
『日本の話芸』は今年に入ってから、一席の前に演者のちょっとしたトークがあるというのがお楽しみである。今回も、おもしろかったのは、さん喬がこの「天狗裁き」を桂南喬から教わったという逸話を聞けたことである。
川戸貞吉『落語大百科』によると、もともと「天狗裁き」は上方の落語であったのに、いつのころからか上方では演り手がいなくなった(今ではちょっと考えにくいほどだが)らしく、それが東京でわりと演られるようになったとのことである。
そして、今回のさん喬の語りから見えてきたのは、東京で「天狗裁き」が広く演られるようになったについては、どうやら桂南喬の功績があったらしいということである。さん喬だけでなく、南喬は上方から「天狗裁き」を仕入れて多くの東京の落語家に稽古をつけたようである。そして、南喬が仕入れたもとは桂米朝であるらしい。
そう考えると、米朝の影響は多く、今では東西問わず「天狗裁き」の演り手は多く、これが掛かると、嗚呼また「天狗裁き」かというほどにまでなっている。