二葉「桃太郎」★落語

□本日落語一席。
◆桂二葉「桃太郎」(NHK大阪放送局『とっておき！木曜笑タイム』)。
NHK大阪ホール、令和3(2021)年5月6日(第415回「NHK上方落語の会」※無観客)。
観客制限つきだったり、そしてまた今回のように無観客だったり、なかなか以前のようにもとどおりにならない「NHK上方落語の会」である。「東京落語会」のほうは、もうこれまでのように月一での定期開催が行われなくなったようだから、なんとか「上方落語会」のほうは、継続して残ってほしいと願うばかりである。

その、またまた無観客になってしまった「NHK上方落語の会」の開口一番が桂二葉。出囃子が「石段」だったので、かってに開口一番と判断したが、まちがっていなかっただろうか。マクラのなかで自身が三十五歳である旨を明かしていたが、とすると、もう若手ではないと言えるか。東京の落語会だったら二ツ目あたりになるだろうか。いや、入門十年めになるようだから、出世の早い落語家なら真打かもしれないが。このあたり、真打制度のない上方落語界では、立ち位置が微妙になる。

落語「桃太郎」の途中で、台詞を忘れかけ、一瞬素にもどって、落語中の子どもに向って「やいやい言うから、何言うてるか、わからんようになったやないか」とアドリヴでつっこみを入れてリカバリーしたのはさすがだ。
そして、もしこの会場に客が入っていたら、ここは爆笑になるはずのおいしいところだったのになあと思うと、つくづく無観客であったのがもったいないと思うばかりである。早くもとに戻ってほしい。

■本日浪曲一席。
◇玉川奈々福「浪花節更紗」※曲師：沢村豊子(寄席チャンネル『夢 寄席』)。
国立演芸場、平成28(2016)年5月3日(～日本浪曲協会 国本武春プロデュース「はばたけ！若手浪曲師の会～これが浪曲の夜明けぜよ～」)。