□本日落語一席。
◆入船亭扇辰「蒟蒻問答」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京三宅坂国立劇場小劇場、令和3(2021)年5月28日(第635回「TBS落語研究会」)。
扇辰の語り口調は、テンションがあがるところでは、ものすごく声を張りあげるというのが芸風だ。だから、沙弥卓然が問答をしかけるときの問の声がものすごく、一言一句の言葉が割れて聞こえてしまうのがちょっと残念ではある、……のだが、あえてこのように演出して、沙弥卓然の狂気を演出しているのだろうか。そんなことはないか。
ふつうの沙弥卓然のイメージは、静かなたたずまいながらも押しの強い学僧というものだが、扇辰なりの解釈なのだろうか。
扇辰の前に、桂宮治があがっていたので、やりにくいと扇辰はマクラで語っていた。このときの宮治の高座は、以前の放送で聞いた。「上燗屋」を演っていたのである。これは、宮治が、落語家になる前に、心酔したという桂枝雀の動画として聞き知っていたネタで、いつもよりとりわけものすごく力の入った高座だった。
扇辰はその宮治のテンションに負けないように、それに触発されてあのような沙弥卓然の演出になったものか。また、別な機会に聞くことがあったら、今日の「蒟蒻問答」と比較してみたいものである。
◆入船亭扇辰「蒟蒻問答」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京三宅坂国立劇場小劇場、令和3(2021)年5月28日(第635回「TBS落語研究会」)。
扇辰の語り口調は、テンションがあがるところでは、ものすごく声を張りあげるというのが芸風だ。だから、沙弥卓然が問答をしかけるときの問の声がものすごく、一言一句の言葉が割れて聞こえてしまうのがちょっと残念ではある、……のだが、あえてこのように演出して、沙弥卓然の狂気を演出しているのだろうか。そんなことはないか。
ふつうの沙弥卓然のイメージは、静かなたたずまいながらも押しの強い学僧というものだが、扇辰なりの解釈なのだろうか。
扇辰の前に、桂宮治があがっていたので、やりにくいと扇辰はマクラで語っていた。このときの宮治の高座は、以前の放送で聞いた。「上燗屋」を演っていたのである。これは、宮治が、落語家になる前に、心酔したという桂枝雀の動画として聞き知っていたネタで、いつもよりとりわけものすごく力の入った高座だった。
扇辰はその宮治のテンションに負けないように、それに触発されてあのような沙弥卓然の演出になったものか。また、別な機会に聞くことがあったら、今日の「蒟蒻問答」と比較してみたいものである。