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聴刻堂日乗

「くもをさがす」(西加奈子)

「くもをさがす」を読んだ。

西加奈子のエッセイ。
本屋で平積みされてた人気本だ。

著者自身の乳がんの闘病記であり、
カナダ・バンクーバーへの移住記
であり、素敵な友人たちとの交遊録
でもある。

実際の闘病生活とほぼリアルタイム
で書かれた文章だと言う。
なかなか気丈な人だ。

いや、違うか。
文章を書くことで、気丈でいられた
のかも知れない。

著者は作家だが、職業云々以前に、
書くことが生きること、という人
なんだろうな。

明日に死んでしまうとしたら、
今日は何をして過ごすだろう?

これは特殊な問いでも何でもなく、
誰にでも当然に起こりうる問いだ。

そして、自分は何をする人なのか
を気付かせてくれる大事な問いでも
あるのだな。

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