青空のCafétime

唇にうたを。心に青空を。気まぐれに開店中♫

いつもの朝に、いつものコーヒー

2018-11-10 06:54:31 | Diary
ーこんどコーヒーをわかしたら,ぼくに一杯ついで,バーボンを入れ,タバコに火を付けて,カップのそばにおいてくれたまえ。それから,すべてを忘れてくれー

レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」より



今日のコーヒーはこの前カルディで買ったツッカーノ・ブルボンという豆。

サーバーにドリッパーとペーパーフィルターをセットし、沸騰させたお湯でまずフィルターを湿らせる。一度お湯を捨て、ミルで挽いた豆を入れ少量のお湯を注ぎ15秒ほど蒸らす。

うん。いいね。よく膨らむ。

中心で小さく円を描くように、何度かに分けて静かにお湯を注ぐ。ここで焦ってはいけない。手間を惜しんで一気にお湯を注ぎ入れたりすると、水っぽいコーヒーになってしまう。

香りはそれほど感じないけれど、口に含むとほのかな甘みと軽やかなコク。美味しい。

本当は行きつけのショップで買う予定だった。でもそこは駅から商店街を歩いて10分ほどの場所にあり、その日はよく晴れた暑い日で、蒸し暑いのが苦手なわたしは炎天下を歩く気になれず、秋物の服を見に行った店が入っているテナントビルの一画でたまたま見かけたカルディで「まあたまにはいいか」と妥協した。

別に、街でよく見かけるこの山羊のマスコットキャラクターが目印のチェーン店を馬鹿にしている訳ではない。変わった輸入食材やお菓子が手に入るし値段もリーズナブル。なのに妥協したというのは、わたしがいつもコーヒー豆を買っているお店は注文の度に生豆から焙煎してくれるからである。

コーヒー豆は焙煎から時間が経つと酸化により風味が落ちる。ばらつきはあるが、およそ二週間程度が美味しく飲める賞味期間だと言われている。大手チェーン店では注文が入る度にいちいち焙煎などしていられないし、大体お店で焙煎などしない。

だから新鮮さという点において、こだわりのコーヒー豆専門店に敵うはずがないのだが・・・予想を裏切り(良い意味で)美味しい。

たまたまタイミングよく焙煎したばかりの豆を買えたということかな。まあ美味しければなんでもよし。