アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

もういくつ寝るとお正月

2011-01-30 | 香港映画

間もなく、旧正月がやってきます。今年の農暦(旧暦)元日は2月3日(木)。中国や香港、台湾、そしてシンガポールやマレーシアなど華人の多い地域では、今頃街中にお正月の歌が流れていることでしょう。「♪コンシー、コンシー、コンシー・ニー・ア~」というサビの部分が耳につく「恭喜恭喜」とか、コミカルな「財神到」などの歌が、ショッピングモールなどに行くといっぱい聞こえてきて、年末気分を盛り上げてくれてるはず。

お正月の準備はいろいろありますが、私の好きな紙モノでいえば、利是封ことお年玉袋は必須。書店や文具店はもちろん、香港では街角の新聞&雑誌スタンドにも山と積まれて、お買い上げを待っています。伝統的な利是封は、こちらのサイトに出ているようなものが代表格で、おめでたい図柄(魚、牡丹や桃、金柑など)とおめでたい言葉をあしらった、赤色のものが一般的です。時には黄色や金色のものや、一部が立体的になった凝ったものもあったりします。

さらに、ディズニーがミッキーなどのキャラクター入りの利是封を出したり、サンリオ製品ではハロー・キティのデザインのものがあったり。趣向を凝らした利是袋が毎年いろいろ売り出されます。

そんな中で私のお気に入りは、マクダルやマクマグの利是封。マクダルとマクマグはご存じですよね? 香港の謝立文(ブライアン・ツェー)と麥家碧(アリス・マク)が作り出した、絵本や漫画の主人公であるブタたちです。最初はマクマグが主人公だったのですが、その友だちでブチのあるマクダル、さらにはマクダルのお母さん麥太(マク・タイ=ミセス・マク)の人気が大沸騰、アニメ映画化もされて、マクダルは今や香港では一番人気のあるキャラクターとなりました。
日本でも『マクダル パイナップル王子』 (2004/原題:麥兜菠蘿油王子)が公開済みで、『マイ・ライフ・アズ・マクダル』 (2001/原題:麥兜故事)が公開待ち。詳しくは、配給会社であるマジックアワーの
HPをどうぞ。マクダル&マクマグがいっぱい見られます。

そのマクダル&マクマグの利是封をお目にかけると...。

これらは昨年神保町の内山書店で買ったものですが、先日行ってみたら、今年もちゃんと置いてありました。おめでたい四字言葉がマクダル風に変えてあるのが笑えます。
例えば、「金玉満堂(財宝が家に満ちる)」が「珠玉満堂(宝石が家に満ちる)」になっているのですが、「珠」=同じ”ジュ”の音の「豬(ブタ)」、「玉」=同じ”ヨク”の音の「肉」で、「ブタ肉が家に満ちる」の意味にもなる仕掛け。マクダル&マクマグのグッズは、こういう遊び心があちこちに潜んでいて、とっても楽しめます。

それから、市販品ではないのですが、こんな利是封もあります。

右は呉宇森(ジョン・ウー)監督作『狼たちの絆』 (1991)、左は『金玉満堂 決戦!炎の料理人』 (1995)の利是封です。実はこれ、10数年前に香港の古本屋さんで買ったもの。おそらく、これらの作品が賀歳片(旧正月映画)として公開される時、チケットを買った人に配ったものだと思います。古本屋さんでは1枚45香港ドルという結構な値段がついていたのですが、好きなレスリーの利是封、飛びつきました。

その賀歳片ですが、今年の香港映画の真打ちは次の2本となる模様。

 『最強〔喜喜〕事』(All's Well End's Well)  香港Yahoo!紹介サイト(音出ます)
      監督:陳慶嘉(チャン・ヒンカイ)、秦小珍(ジャネット・チョン)
      主演:甄子丹(ドニー・イェン)、古天樂(ルイス・クー)、劉嘉玲(カリーナ・ラウ)、張栢芝(セシリア・チャン)
      ※2月2日(水)より公開

 『神奇侠侶』(Mr. & Mrs. Incredible)  香港Yahoo!紹介サイト(予告編もあり)
      監督:谷徳昭(ヴィンセント・コク)
      主演:古天樂(ルイス・クー)、呉君如(サンドラ・ン)
      ※2月3日(木)より公開

『最強〔喜喜〕事』の監督、陳慶嘉(チャン・ヒンカイ)と秦小珍(ジャネット・チョン)は、『内衣少女』 (2008)、『撲克王』 (2009)、『人間喜劇』 (2010)と、1作撮るごとに注目度をアップさせてきたコンビです。チャン・ヒンカイ(あるいはチャン・ヘンカ?)の方は『男たちの挽歌』 (1986)を始めとする作品の脚本家としても有名なほか、梁柏堅(パトリック・レオン)と組んで『恋するブラジャー大作戦』 (2001/原題:絶世好Bra)を作ったり、林超賢(ダンテ・ラム)とも組んだりしていました。さて、今度の作品の出来はどうでしょう?

『神奇侠侶』はお正月らしい面子の揃った作品で、香港唯一と言ってもいい映画雑誌『香港電影』の1月号でもたっぷり紹介されています。プロデューサーが陳可辛(ピーター・チャン)なので、期待も高まろうというもの。

この『香港電影』1月号は、ほかに1982年以降の賀歳片を振り返る特集もあって、「見た見た~」という作品がいっぱい出てきます。ネット情報が主流になったとはいえ、こういうしっかりした特集や評論を載せてくれる雑誌は貴重です。購読料は、航空便で年877.2ドル(初年度。更新すると以降は年844.2香港ドルに)。東方糖果(アジアンドロップス)等の通販サイトでは単品で買えますが、年間購読をしたい方は直接お問い合わせ(hkfilmmag@gmail.com)を。

では皆様、よいお年をお迎え下さい!


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