アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

『マクダル』シリーズ、これで最後かも?

2012-08-19 | 香港映画

ネイホウ! 香港にいます。今日はいいお天気で、暑かったこと暑かったこと。こんな、ピーカンです。

香港名物のソフトクリーム屋屋台も大人気。中国大陸からの観光客のおじさんやお兄さんが群がっていました。一方、香港のお子様たちはスターフェリー乗り場のフローズン・ヨーグルトにご執心。でも、ここ割と高くて、ソフトクリーム式のブルーベリーを頼んだら40ドル(400円強)も取られました。

スターフェリー乗り場のそばの海港城(ハーバーシティ)にドラえもんの展示を見に行ったのですが、暑さに加え、ものすごい人出に頭がクラクラして、入り口で引き返してしまいました。ほら、この人出ですよ~。ドラえもんが人の波の中で溺れています。夏休みの日曜日だし、中国からの観光客も押し寄せているので、こんな状態なんですねー。日本製品ボイコット、ここでは関係ありません。

こういう時は、涼しい映画館に限ります。もちろん見たのは『麦兜[口當][口當]伴我心』。チケット売り場にこんなお人形まで! ツーショットを撮りたかったよ~~~。

『麦兜[口當][口當]伴我心(McDull: The Pork of Music)』  予告編

 監督:謝立文
 声の出演:呉君如、黄秋生、鄭中基 

お話は、アンディ・ラウのコンサートから始まります。マクダルを始めとする春田花花幼稚園のみんなが、アンディのコンサートに特別出演しているのです。そのシーンはこちら。アンディ、こんなに華が、ぢゃない、鼻が大きかったでしたっけ? みんなが合唱団を結成したのも、幼稚園が経営難に陥り、サラ金の取り立てに悩まされる羽目になったことから。校長先生がアルバイトを掛け持ちしたり、カンパを募るパーティーをやったものの、お金は全然集まりません。ところが、ひょんなことから園児たちの合唱団が注目され、マネージャーがついてあちこちに出演することに。アンディのコンサートもそれでの出演だったのですが、マネージャーは一向に出演料を払ってくれません。さて、マクダルたちの合唱団の運命は?

というわけで、いろんな歌が出てくるのですが、これまで同様クラシックの名曲がいっぱい使われています。中でも出色なのが、ハチャトゥリアンの「剣の舞」を使った歌「車車車(チェチェチェ)」。実にリズムがいいのです。歌詞がでていない映像で申し訳ないのですが、「車車車.....老豆(ロウタウ=父ちゃん)」という歌詞の妙をこちらでお楽しみ下さい。この合唱団が有名になって、幼稚園には子供たちが押し寄せるようになるのですが、映画のラストはみんなが大人になっており、どうもこれでマクダル・シリーズは終わりのような感じが...。だとすると、ちょっと悲しいですね。

 

あと、今回は絵の調子がかなり違ったものが混じっていて、それも残念でした。上は映画館でプレゼントしてくれた団扇なのですが、幼稚園関係者はいつものような画調(左)なのに、それ以外の人は右のような画調なのです。これが、あんまり好みに合いませんでした。『マクダルのカンフーようちえん』は、カンフー大会の出場者のキャラとかもよかったのにねー。そういえば、『マクダルのカンフーようちえん』でも最後はメイちゃんとマクダルが大人になっていましたね。ということは、まだまだ「つづく」なのかしら?

『麦兜[口當][口當]伴我心』を見たのは嘉禾旺角という鉄道の旺角東駅に連なるショッピング・モールの中にある映画館。

ここに行くには、地下鉄の旺角駅から上がったところにある歩道橋をずーっと辿っていくといいのですが、今回驚いたのは、その歩道橋がメイドさんたちの集まるスペースになっていたこと。フィリピン人のメイドさんは、以前から香港島の中環(セントラル)に休日ごとに集っていましたが、ここに集っているのはどうやらインドネシアかマレーシアからのメイドさんのよう。というのも、イスラーム教徒のベールをしている人が多かったのです。ちらと耳に入った会話からするとマレーシアからの人たちのようでしたが、すごく暑い、というより、屋根はあるけどすっごく熱いこんな所で、皆さんご馳走を食べたり、おしゃべりしたりしていました。どこか、冷房の効いたところで集まれるようにしてあげられないものなのかしら...。

もう1本見た映画は、『DIVA 華麗之後という作品でした。

『DIVA  華麗之後』   予告編

 監督:麦[日義]茵
 主演:容祖兒(ジョーイ・ヨン)、杜[さんずいに文]澤(チャップマン・トー)、胡歌(フー・コー)

ジョーイ・ヨンが実生活そのままの歌姫に扮し、チャップマン・トーは彼女の凄腕マネージャー。その一方でチャップマン・トーは新人発掘もしていて、パブで歌う女の子をデビューさせようとします。一方ジョーイの方は、中国でのコンサートでスタッフが重傷を負ったのにショックを受け、声が出なくなってしまいました。彼女を回復させたのは、盲目のマッサージ師の青年(胡歌)。ジョーイは彼に恋するようになりますが....。

華やかな芸能界の裏を見せてくれる作品で、ジョーイのコンサートの裏側など実に興味深いのですが、物語の底が浅く、あまり満足感のない作品でした。でも、チャップマン・トーの元気な姿を見られて一安心。3月の映画祭で『低俗喜劇』を見た後、何やら難しい病気にかかっている、というニュースが出ていたのです。その『低俗喜劇』はただいま公開中で、結構入りもいいようです。チャップマン・トー、まだまだがんばってもらわないといけないので、お体お大事にね。

そうそう、映画料金は、今は70香港ドル(約700円)が相場です。朝一番の回はこれが40香港ドル(約400円)になったりします。私が『DIVA 華麗之後』を見たのは油麻地(ヤウマーテイ)の百老匯電影中心で、そこではシニア料金にしてもらい、70香港ドルのところ45香港ドル(約400円)で見られました。香港では日曜日でもOKなのね。

ここは、香港映画ファンの皆様ならご存じだと思いますが、ちょっとした映画ファンの聖地となっており、キューブリックという本屋兼カフェがあったり、講演会をやったり、ライブラリーがあったりと、いつも濃ゆ~い人たちが集っています。いつもだとちょっと変わった映画をやっているのですが、残念ながら今回ははずれ。9月6日から上映されるという韓国映画『泥棒たち』のポスターをうらめしく見て、帰ってきました。残念!

 

 


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2 コメント

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Unknown (きたきつね)
2012-08-20 23:03:12
こんばんは。
マクダルたち、最後は大人になっちゃうんですか。
これで最後なんて悲しすぎます。
2週間後に香港なので、それまで上映しているといいのですが…。
インドネシアのメイドさんは、チムサーチョイのモスクのあたりにもたくさんいました。増えているのでしょうね。
暑いと思いますが、お気をつけて。
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きたきつね様 (cinetama)
2012-08-21 02:09:25
お忙しいのにコメントをありがとうございました。

『マクダル』、2週間後でしたらまだやっているのではないでしょうか? チケット売り場でくれる団扇も残っているといいですね。
ご覧になったら、「これで最後?」という私の印象が正しいかどうか、またコメントして下さいませ。きたきつねさんも、楽しい香港旅行になりますように。
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