近鉄3/17ダイヤ変更（京橿線以外の一般列車）

近鉄の3/17ダイヤ変更、一般列車関係の変更概要は以下の通り。

●大阪線
★急行を新たに大和朝倉、長谷寺に停車させる。
★データイムの区間準急・普通のうち３本に２本を、榛原発着から大和朝倉発着または五位堂発着に変更、朝夕も普通や区間準急、準急の一部を大和朝倉発着に変更する。
★データイムの河内国分発着普通を、五位堂または大和朝倉まで延長運転させる。このことで、大阪教育大前、関屋、二上、近鉄下田の停車本数を毎時３本から４本に増やす。
★大阪上本町発2320の区間準急榛原行を増発する。2330の急行八木行は10分繰下げの2340発に変更、2345発の準急五位堂行は５分繰下げの2350発に変更し、区間準急に繰り下げる。また、大和八木発018の五位堂行を新設し、橿原線普通から接続させる。
★名張発512の区間準急大阪上本町行を12分繰上げ、普通大和八木行（大和八木から急行大阪上本町行）に変更する。
★平日朝に高安発737の準急大阪上本町行を新設、大阪上本町に８時台まで到着する準急、区間準急を６両に統一する。

●奈良線・京都線・橿原線・天理線・生駒線
★大阪難波発2340の快速急行奈良行を、５分繰り下げて急行奈良行に変更する。それに伴い、新田辺行最終と天理行最終の大和西大寺発を023に繰り下げる。大阪難波発2325の快速急行も急行に格下げする。（土休日は増発）
★生駒発2336の最終王寺行を21分繰下げ、2357発に変更する。このことで、先述の急行奈良行から接続させる。

●南大阪・長野線
★平日夜の大阪阿倍野橋発2325の急行橿原神宮前行を11分繰り下げの2336発にしたうえで、準急古市行（古市から急行橿原神宮前行）に変更する。準急河内長野行は12分繰下げの2346発に変更、準急富田林行も９分繰下げの2358発に変更する。

●名古屋線
★急行を南が丘、桃園に停車させる。これに伴い、名古屋方面からの普通は津新町折り返し、賢島方面からの普通は伊勢中川折り返しに変更する。（朝・夜の一部列車を除く）
★津発2352の普通伊勢中川行を12分繰下げの004発とし、名古屋発2310の特急津行から接続させる。
★伊勢中川発526の普通四日市行を11分繰上げ、515発に変更する。また、白子発545の急行名古屋行を津新町発530に変更し、先述の伊勢中川発515の普通から接続させる。このことで伊勢中川～南が丘間の各駅から始発利用時の名古屋着が634と19分早くなる。

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近鉄の一般列車の改正内容は、終電間際の23時台を見直したほか、急行の各駅停車部分を拡大して、普通列車の合理化を図った。

大阪線急行は新たに大和朝倉、長谷寺に停車、各駅停車区間は桜井～榊原温泉口間に広がる。このことで、榛原折返し列車の一部は大和朝倉折り返しに変更する。大和朝倉行きに変更するのは毎時３本から２本なので、大和朝倉、長谷寺、榛原と各駅に停車する列車は毎時３本から４本に増える。同日に４本から３本に減らす京阪京津線や小田急の小田原口各停とは対照的だ。下りで見ると午前中は急行の26分空きの間に普通が追加されており、運転間隔を20分以下とさせている。だが、午後からは急行の23分空きの間に普通が入らないので、19、23、14、4分間隔となっている。上りは、13時台までは急行の22分空きをフォローできずに、17、22、6、15分間隔となっているが、14時台、15時台に26分空きの間に区間準急が入り、17、8、18、17分間隔となっている。

大和朝倉では、上本町寄りの渡り線を利用して、下り待避線で折り返すことになると思われる。下りは区間準急の５分後に急行が設定されているダイヤになっているが、上りは急行の10分以上後に区間準急が設定されているダイヤになっている。つまり、榛原、長谷寺から河内国分までの急行通過駅に行くには10分以上余計にかかるようケースがでてくる。一方、長谷寺への利便性は上がり、大阪上本町からの１時間以上かかっていたのが、急行で最短45分となる。現行でも特急を使えば40分ほどで行けるけど、八木までの料金が必要だからな。また、特急の項でも書いたが、時刻を繰り上げた京橿特急からの接続を受けることになる。

五位堂発着に変更というのは、朝夜の榛原発着を五位堂入庫にするかと思ったら、逆に河内国分発着の普通を五位堂や大和朝倉まで延長変更するとのこと。現行の普通河内国分行は、平日五位堂行、土休日大和朝倉行に、逆に河内国分仕立は、平日大和朝倉仕立、土休日五位堂仕立となる。この影響で、榛原発着の区間準急のうち毎時１本は、平日は大和朝倉行と五位堂仕立、土休日五位堂行と河内国分仕立になる。五位堂場面だと毎時１本が平日と土休日で５分変わってくるが、大和八木では平日と土休日で時刻が変わらない。
河内国分発着の普通を延長することで、大阪教育大前、関屋、二上、近鉄下田のデータイム停車本数は毎時３本から毎時４本に増える。2005年と2015年の乗降客数を比較すると、大阪教育大前は12%増の6455人、関屋は30%減の4459人、二上は30%増の8710人、近鉄下田は3%増の4630人だ。二上は高安以西の急行通過駅で断トツに多く、大阪教育大前もそれに次ぐ。だが、二上でも、大和高田、桜井の半分くらいである。通勤客で乗降客数を稼いでいるから、データイムは乗降客数の少ない恩智、法善寺、堅下、安堂より本数が少ないと思っていたけど、それらの駅と同じ停車本数になる。
河内国分発の普通、区間準急の五位堂方面時刻表を見ると、現行の24分空きはなくなり、20、10、13、17分間隔となっている。また、増発分の普通が河内国分で急行と接続するようになるので、区間準急のうち毎時１本は待避がなくなり、大阪上本町方面からの有効本数が増えることになる。一方、五位堂発の普通、区間準急の上本町行時刻表を見ると、14、13、15、17分間隔になっている。改正前は大阪上本町行区間準急毎時３本全てが急行に追い抜かれていたが、改正では平日毎時２本、土休日毎時３本の区間準急が急行に追い抜かれずに、大阪上本町まで先行することになった。このことで大阪教育大前、関屋、二上、近鉄下田の利用客が河内国分で急行に乗り換えなくなるから、急行の混雑は緩和させる。

名古屋線も大阪線と同様に、急行を南が丘、桃園に停車、このことで江戸橋から伊勢中川間で各駅に停車するようになる。大阪線と違い、朝夜も急行が設定されているので、普通は白塚検車区に入出庫となる列車以外は、津新町折り返しか伊勢中川折り返しになるかと思われる。具体的には、データイムに名古屋～伊勢中川間、白塚～賢島間で運転されている列車が、それぞれ名古屋～津新町、伊勢中川～賢島での運転となる。久居では毎時５本から急行だけの毎時３本になってしまうが、南が丘、桃園では毎時２本から毎時３本に増発となる。南が丘は通勤客が多く、四日市以南の急行通過駅では一番乗降人員が多い。しかも５年前に比べて２割も増加している。そのことを考えると、朝ラッシュ時だけでも普通の間引きはやめて、急行の増停車にした方がいいと思う。ちなみに南が丘、桃園ではホーム有効長の延伸工事を行ない、６両の急行も停まれるようになる。

大阪線の朝は、まず名張～室生口大野で始発の繰上げ、名張発500の普通大和八木行（大和八木から急行大阪上本町行）を設定する。新型特急だけでなく早朝に化ける急行も小田急とかぶったか。早朝の一本だったら京王のような終着駅案内は要らないな。化け急が新設された一方、榛原発515の区間準急大阪上本町行は運転を取りやめることになった。
朝ラッシュ時の大阪線の準急、区準６両統一は最初見たとき『？』と思ったけど、現状ダイヤで高安において増結を行っている735発10両区準を６両化、そのフォローで737の高安始発準急を設定するということなのね。つまり２年前の改正で行われた区準増結→区準＋始発準急を拡大させる。このことで高安利用者の座席数が増えるということか。

始発の見直しは名古屋線でも行われ、津市南部から名古屋への始発が繰り上がることになる。名古屋着は19分繰上げだが、名鉄ミュースカイに乗り継いだ時のセントレア着は30分繰り上がり、720ぐらいに着くことができる。

23時台は奈良県方面へ向かう路線を中心に時刻の繰下げが行なわれることに、特に大阪線と南大阪線では列車が増発された。上本町発が2340の急行八木行は、終点で2320発の区準榛原行に接続することで、桜井、榛原方面への最終も繰下げることになると思われる。このことで八木から榛原までの各駅の最終が上本町発2330から2340へ10分繰り下がる。

南大阪線も23時台に準急２本を増発することに。１本は純増だが、もう１本は急行を古市まで準急に格下げしたものだ。一般的に、化け種別はターミナルから離れながら格下げしていくのだが、逆に格上げとなるのは珍しい。京王で言うなら、快速京王八王子行（調布から準特急）といったところか。河内松原～古市間の中距離需要を満たしながら、尺土、高田市、橿原神宮前への遠距離需要にも応えたためこんな珍列車が設定されたようだ。これらの見直しで、長野線及び尺土、高田市、橿原神宮前への最終が10分前後繰り下がることになる。

あと、リリースでは触れてないが、京都線・橿原線のデータイムのダイヤパターンが変更となる。これについては次のブログで。