金曜日に学会で発表があった、発表自体は結構うまくできた。しかし、会場にいらっしゃった分野で著名な先生2人に厳しめの質問とコメントをいただき、ここ数日意気消沈していた。もらった質問に対しては自分の持ちうる知識で精いっぱい答えられたと思うので、悔いがあるとかではない。質疑応答能力はむしろ、以前より増しているかなと感じた。そこにはブログなどで眺めの文章を書いているのが生きているかもしれない。単に、前提となる知識量の不足から十分にディフェンスができなったということだ。
ここ数日は結構落ち込んでいたが、これ以上落ち込む必要はないと思うにいたった。今回発表した内容は、研究の中では枝葉の部分であって、ちょっと面白そうな結果だったから発表してみるという程度だった。たぶん、僕の研究にとって枝葉のその部分を専門で研究してらっしゃる先生方からすると、素人がずかずかと入り込んできたという印象だったのだろう。自分への言い聞かせになるが、発表や論文執筆前に分野の重鎮ぽそうな先生の研究にキャッチアップしておくことの重要性(処世術的な意味でも)を学べたという意味で、いい勉強になったと捉え、本筋の研究の方にこの経験を生かすというのがベストなのではないか。
あと、他の学生の発表を聞いていて、よくも悪くも、うちの研究室は自由であり、したがって自分の研究に対し、自分が責任を持たなければならないことを痛感した。他の大学の学生の発表を聞いていると、やはり先生の指示のもと研究しているんだろうなというのが見えるし、質疑応答にしても、うまく答えれていないと、平気で先生が参入してくる。一方、我々は、先生も知らないことを学生主体で開拓しているので、先生の理解度と学生の理解度に大差ないだろう。今回の内容にしてもS先生からはGoサインが出たものであった。直属の先生が納得しているからと言って、正解とは限らない。最終責任者は先生ではなく、自分なのだ。そのような責任があってこそ、自由な研究や発想が許されているのだ。