瀬戸内海の小島でしかない直島に外国人観光客がやってくるのは、アートの島として名をはせているからで、名をはせた大本は、かのミシュランガイドであるといわれている。そこに至るまでには多くの積み重ねがあったに違いないけれども、まあ、載ったことの効果効能が相当部分あることは想像に難くない。
対岸の岡山県玉野市でも、アートの直島にあやかって、奇妙な芸術作品が港周辺に展示されている(馬鹿にしているわけではない。現代美術には、なんとなく「意味がわからないこと」「奇妙であること」が必須条件であるような印象があって(※個人の感想です)、つまり「芸術的だ」と言っている)。
しかし残念なことに、ミシュランガイドを頼りに訪ねて来る外国人にとってみれば、直島は、後楽園のついでである。ひょっとすると、さらに倉敷美観地区のついでである。後楽園と倉敷を訪れたついでに直島に宿泊したついでに玉野に寄ることがいかに非現実的か、絶望的であるかについては、さほど想像力のない人でも気がつきそうなものではあるがな。