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運動不足は健康の大敵

火災感知器がついていない天井の話

2024年09月15日 | 消防

 消防設備の仕事に就いているわけではないから、現場も道具も知らない。そこで、外出先で天井を見ては、4類が取り扱う「自動火災報知設備」の重要構成物品の一つである「火災感知器」を観察して、どういう理由でそこに配置されているのかを考えることにしていた。

 ある飲食店について少し疑問があった(別に難癖をつけたいわけではない。その間取りで感知器の設置を出題されたときに自分が正答にたどり着けるかを確認する遊びだった。そうしたら思っているのと違ったため)。見たところ、改装で天井を取り壊し、コンクリート製の梁がむき出しになっているところへ感知器を付けているんだけど、梁の高さがどうも60cmを超えている。参考書の限りでは0.6m以上の梁で区切られた場合は別の感知区域としなくてはならないため、分かれた箇所にもう一つ必要なのではないかと思っていた。けどこの間ようやく正解らしいところにたどり着いたのは、参考書に書いてあるのは原則で、実際には多くの例外がある。どうやら、そうやって区切られた区画が5㎡(煙感知器が付いていた。煙の場合は10㎡)以下の場合は隣接する区域面積には含めるが感知器は省略できる、みたいな例外があるらしい。事細かには消防法で規定されているのと、そんなところまで試験に出ないから必要なら現場で学べという感覚みたい。

 感知器からの情報を取りまとめる「受信機」についても、試験向け参考書は同じような立場である。試験で問われるのはP型1級かP型2級が多く、実際にはもう少し高価で高機能なR型が主流となりつつあるふうではあるらしいんだけど、R型はメーカーによってインターフェイスが大きく異なるため試験に出題されることはない、といってあまり詳しい説明がされない。それに、配線に関して、特定の場合に耐熱配線や耐火配線を使う箇所が決められているという説明で実際にそのように試験にも出るんだけど、現場では「今どきそんな配線はしない」という話を聞いた。

 最寄りの図書館に一冊だけ参考書的なものが置いてあったのを見ると、18年前の本のわりに、書いてある内容がほとんど今年買ったのと一緒だったのにびっくりした。新技術・新規格の導入で様相が変わっているのかと思いきや、一緒だった。

 この資格はスタートラインに立つための予選で、最低限の知識すら身に付かないことがわかる。落とすための資格ではないからちょっと勉強したら誰でも取れるという、まあよくある種類といえる。いよいよ合格発表が近づいて不安が増しております。


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