令和2年の正月も粛々と過ぎた訳ですが
前のBLOG書いてて、突如として思い出した事があるんですわ
いや、思い出したというよりは
未だに「あれは何だったんだ?」という
そういった事ってありますよね
未だもって不可解
当時は「まあそんな事だろう」と勝手に推測して
事実の解明も出来ずままに曖昧に時が過ぎていったという
そんな事の一つなんですがね
それは1976年
北海道は真駒内アイスアリーナで催された
ワールドロックフェスでの出来事
その前年、ジェフベック、ニューヨークドールス、フェリックスパパラルディ
といった面々と、日本のロッカー達とが
外国のロックに追いつけといった
まだ、そういう時代感覚や意識のもと
全力で相対していた頃
その翌年に催されたワールドロックフェス
さぞイーストランド関係のバイオレンス御三家ww
栗田さん、山形さん、ガンさん、そして裕也さんは苦労なさったと思いますが
その年の目玉はちょっとグラムロックという感じの「SWEET」でした
まあ、我々ハルヲフォンもそのフェスに参加してたのですが
(他はどんなバンドが参加していたかは記憶がもう無い)
CREATION ? OZ ? FLOWER ?
ともあれ....
グラム関係という事で「SWEET」...ストライクって事で
我々も、本当に楽しみで期待しておったんですわ
で、......
我々の業界でいうところの「ドタキャン」って言葉があるんですけど
つまり「土壇場でキャンセル」
いやあ、こんな事は滅多にある事じゃございません
というか、あってはならないのが常識な訳で
実際そのアリーナのお客さんも今か今かとSWEETを待っている訳ですから
ところがSWEETは何があったのか主催者側や我々にもその理由の解らぬまま
楽屋から出て、車に乗り込み、HOTELに帰ろうとした訳です
当然、主催者側や楽屋近辺は修羅場と化しまして
そりゃそうですわ、理由も解らず、突如キャンセル
勿論バイオレンス関係者は興奮して、車を止めようとしておりましたが
おかまいなしにSWEETは車に乗り込んで宿泊先に帰ってしまいました
残された他の日本側のロッカー達は憤懣やるかた無い訳で
何があったか解らないけど
「ふざけるな」「なめるんじゃないよ」って感じでしょうか
で、このタイトルの「SWEETは甘いお菓子だ!」は
その時にステージに出てきたJOEが叫んだ一言でして....
その後も理由はハッキリしないまま
SWEETは我々ミュージシャンの間でも、又音楽雑誌記事の間でも
「常識の無い我侭なバンド」「日本のROCKを見下した放漫な態度」
といったまま、時が流れて
今もその真相を知ってる方はおりません......
で、あれから40年程たった今
もう一度あれは何だったのか冷静になって考えてみた訳で
あの頃は日本のROCK側にて怒り心頭ではありましたが
別のSWEET側にもたって考えてもみた訳です
まあ、それでも真相は解らないので、あくまでも推測ですが...
当時、SWEETは{FOX ON THE RUN」のヒットで上り調子
そして今まで来日した当時のロックバンドと違いまして
ステージングにテープやシンセサイザー、或いはカラオケを使ったり
オープニングに映像を使って一緒に演奏したりする
いわゆる舞台演出込みのステージであったろうと思われるのです
果たしてその頃の日本側の技術はそこに対応出来たのかという
疑問がまず考えられる訳です
実際、SWEETは当日リハまではこなしていた訳で
当然、本国からミキサー等は連れて来たと思われるのですが
実際に目玉の「FOX ON THE RUN」の冒頭の
I♪ (I,I,I)というエコー処理も当事の機材と技術で可能だったか
それを含めて、こんな音響環境では契約と違う
或いは満足な演奏や舞台が観客に提示出来ない、という事で
或いは杜撰なギャランティー管理を含めて
やむなくキャンセルという形になったのではないだろうかと
今となってはもう真相は究明出来ませんが
どう考えても
一時の感情や我侭で
「今日はやりたくないから止める」といったようなww
どこかのバンドの台詞のような行動を起こすバンドとは思えないんですわ
つまり、ある意味、当時の技術や演出、あるいは
こういった音楽への認識が未だ未成熟の中で起こった珍事
そういった思いも致す訳であります。
まあ、どなたか真相が解る方がいらしたら
教えて貰いたい気持ちではありますが
中には曖昧のままの方が良い場合もありますのでね
現在では世界有数の日本の舞台演出から考えれば
まさか..とは思える時代の想像かもしれませんが
全ては「FOX ON THE RUN」という事で
SWEETは本国へ帰って行きました。
Sweet - Fox On The Run - Promo Clip (OFFICIAL)