昨日、火星の観測でシュミットカセグレン望遠鏡の光軸調整で解像度が大きく変わることを紹介しました。
私が行った簡易の光軸調整方法を紹介します。
私の持っているセレストロンC8は補正板中央にある副鏡取り付け部の光軸調整ネジが見えているタイプです。
(画像は後程追加でアップします。)
六角レンチで回すネジですがインチサイズですのでインチサイズの六角レンチが必要になります。
私はホームセンターとダイソーで購入したインチサイズの六角レンチセットを持っていましたのでこれを使いました。
ミリサイズのものでも回せないことはないとは思いますが、ネジを痛めると大変なのでインチサイズの六角レンチを用意した方が良いと思います。
今回は火星を観察していたので火星を使って簡易に調整しました。
C-MOSカメラ画像を見ながら焦点をずらすと火星の像がドーナッツ状に広がってゆきます。
調整前はドーナッツの中心の黒い部分が明るいリングの外にまでは行っていませんでしたがかなり外側に寄っていました。
中心の黒い丸い部分が中心に来るよう副鏡の調整ネジを少しずつ動かします。
1本を締めこんだら他の2本を少し緩めるようにします。
調整を終えた時の焦点内外像がこちらです。
左が焦点内像、右が焦点外像です。
動画から一コマだけ切り出しました。
シーイングが良くなかったので大気揺らぎの影響で歪んだり明るさムラがありますがほぼ同心円状になっています。
パソコンのモニターを見ながら調整できるので簡単です。
調整ネジを回すと像が視野中心からずれますので像が視野中心に来るように望遠鏡の向きを変えながら調整してゆきます。
C-MOSカメラが無ければ接眼レンズを覗いて調整しまた覗くことになり、調整ネジをまわしすぎると視野から外れて探さなければいけなくなるので結構大変な作業になります。
恒星を使ってさらに調整するともっと良くなりそうですが今回はここまでにしました。
主鏡、副鏡、補正板には最適な角度の組み合わせが決まっているそうで、それがずれていると本来の性能が出ないという話もあります。
私が入手したC8は副鏡の固定が緩くなっていて補正板に対して回ってしまっていたのでどの角度が正しいのかわからなくなっています。
樹脂キャップが融着してしまっているのか補正板から副鏡を外すこともできません。
副鏡が光軸中心からずれていても影響があるそうです。
細かく調整されたい方はこちらの方の記事が参考になると思います。
今度は恒星を使って試してみるつもりです。
とは言うもののいつになるやら。
セレストロンのC8は今でも販売されていますね。
補正板のコーティングが良くなっていたり主鏡のアルミコートも増反射膜がついていたりと進化しているようですが新品はなかなか買えませんね。
惑星を見るならC11鏡筒が星像や大きさ、取扱易さからお勧めらしいですがとても手が出ません。
C8鏡筒
Nexstar C8
C11鏡筒
Advanced GT C11S