6/19追記 当日は夏至でした。372年ぶりだそうです。タイトルに追記しました。
6/21(日)の夕方、全国で部分日食が見られます。
地域によって時間が変わりますが、16時前後からかけ始めて17時過ぎに最大になります。
西に行くほど大きく欠けて石垣島では91%欠けるようです。
福岡で52%、東京では36%とそれほど大きく欠けるわけではないのでうっかりしていると気づかないかもしれません。
アフリカ~インド、中国、台湾では金環日食になります。
金環日食と言えば2012年の太平洋岸を通過した金環日食を思い出します。
朝、出勤前の時間に見ました。
直接見る場合は日食グラスを使わないと危ない
日食観察で気を付けなければいけないのが目を守ることです。
絶対に直接太陽をみてはいけません。
望遠鏡や双眼鏡はもっと危険ですので知識のない方は絶対に使ってはいけません。
肉眼で見る(普通に目で見る)場合は必ず減光させるものを通してみなければなりません。
日食グラスというものがあり、これを使えば安全です。
アルミニウムを蒸着という方法で薄くつけてあり、赤外線も減衰してくれるので安全です。
黒い下敷きなどは危険なので使わないでください。可視光=見える光は減衰しますが、赤外線を減衰しているかわからないからです。
赤外線を減衰していなかったとすると可視光が減衰されるので目の虹彩(絞り)が開いてしまい、大量の赤外線が網膜に当たって部分的に失明する可能性があります。
日食グラスを手に入れるのが難しい場合は、ホームセンターで売っている溶接保護面用のフィルターを使うのが良いと思います。
2009年の皆既日食の時に天文教育普及研究会 世界天文年プロジェクト ワーキンググループ太陽フィルタ測定チームが日食グラスの安全性の評価を行っており、この時の安全性の目安は下記のように設定されていました。
可視域の透過率0.003%以下、赤外域の透過率0.5%以下
この基準で判断すると遮光度12以上の溶接保護面用のフィルターであれば安全です。
遮光度の数字が上がるほど安全になりますが、大きいと透過率が下がるので暗すぎて見えなくなる可能性があります。
遮光度12を選ぶのが良いと思います。
通信販売でも200円台(モノタロウで税別209円)からあるようなので近くにホームセンターが無い場合は通販も良いかもしれません。
送料の方が高くなりそうですね。
昔なら白黒フィルムの最初の部分、完全に光が当たって真っ黒になっているところが日食グラスとしての性能を満足していたのですが、デジカメの時代に手に入るはずはないですね。
これは白黒フィルムの場合です。カラーフィルムは性能を満たしておらず使えませんのでご注意ください。
木漏れ日で観察するのが安全
御存じの方もいらっしゃると思いますが、ピンホールカメラというものがあります。
これは小さな穴がレンズの役割をしてレンズを使わずに写真が撮れるというものです。
同じ原理で木漏れ日が地面に射すと太陽の像ができます。
太陽の像はピンホールからの距離に比例して大きくなり、1m離れると約1cmの大きさになりますので背の高い木の木漏れ日の方が大きくなって見えます。
今回の部分日食はそれほど欠けないので木漏れ日で見るのも風情があってよさそうです。
スマホで動画撮影などしてみるのも良いと思います。
こちらの記事のように見えるはずです。
(多くの場所ではもっと欠けていないことになりますが)
部屋をピンホールカメラにする
夕方、17時ごろの現象ですので太陽は大きく西に傾いています。
西向きの窓がある部屋があるなら、部屋をピンホールカメラにするというのもありですね。
厚紙などに針や画びょう、虫ピンなどで穴をあけてカーテンの合わせ目に取り付けて他の部分を閉めてしまえば部屋がピンホールカメラになります。光が当たる場所に白い紙を置けば欠けている太陽の像が見えるはずです。
これなら当日の気温が高くてもエアコンを効かせた涼しい部屋で観察できます。
皆さん工夫してみてみましょう。
15年後、2035年9月2日、能登半島から茨木県を通る皆既日食があります。
見たいと思っているのですが、それまで生きていられるかどうか。