聞いてよ!変だよ!

日常の気がついたこと、感じたことを日記風、エッセー風に書いていきます。

妻が亡くなった! つらかった介護はハネムーンだった!

2024-06-15 17:12:47 | 日記
妻が亡くなった。享年75歳。昨年の1月だから、もうだいぶ経つ。
人並みに喪に服していたが、独居老人になって一年をすぎても気持ちの整理がつかず、気力が湧いてこなかった。最近になって、やっとブログを書く元気が戻ってきた。

妻の死因はパーキンソン病だ。病名が見つかって十数年になり、模範患者のように医師の指示に従って療養をしていた。
2か月に一度の通院は、長年私が運転し病院の送迎をしていた。
本当に少しずつ病状は進行していった。すくみ足、下肢の肉離れ、けいれんが起きるようになった。
信頼し十数年かかりつけの勤務医師は定年で交替となったが、引き継いだ医師がひどかった。
カルテを引き継いだ医師は、初診時に妻に触診もしなかった。
診察室に私も入って一部始終を見ていたが、打聴診をしなかった。
神経の病気だから全身のあちこちを叩いて、反射などを確かめてほしかった。
結局、短時間の質疑応答と薬のDO処方で診察が終わった。
次回の診察は、勇気を奮って転医することを申し出て、紹介状を書いてもらった。

転医先の医師は、まず紹介状を読み触診、打聴診を行った。当たり前だがホットした。
妻の訴えをよく聞き、付き添いの私の意見もよく聞いてくれた。一日3回の血圧と脈拍の記録は、この病気の特徴らしく上下の変動はおどろくほど。だがちゃんと目を通してくれた。
医師の生活指導をよく守り、通院を続けていたが、病状は徐々に悪化していった。
特に薬の副作用がひどくなった。神経の薬が何種類もでているためと思われた。
とりわけジスキネジアという症状は残酷だった。妻は体全体をよじり続けるのだ。
頭、首、胴体、右腕、左腕、右脚、左脚、眼球、唇がてんでんばらばらに動く。
小一時間、一日に2~3回、冬でも汗をにじませ、本人も止めようがないし、介助している私もなすすべがなかった。医師は力づくで止めるのは良くないといった。妻をさすり、がんばれとこえかけしているだけの時間は、つらかった。

亡くなる2週間前から幻覚があらわれた。最初は二人で夕食を食べているときに、妻が誰かいる、ソファで遊んでいると言い出した。ええっと生返事してソファを見ても誰もいないのだ。私が否定しても妻は誰かいると言い続けたが、まもなく消えたのか居なくなったという。それから毎日幻覚が始まった。3度目から、私は否定をやめて肯定することにした。そうだね、いるよねえ、何してるの? と返事すると、妻はソファで飛び跳ねている、3人いる、どこから入ってきたんだろうね?という。ある時は、車いすに絵を描いている、なにか食べさせようか、ベッドで転がり枕で遊んでいる、3人から5人になった。一番上は21歳の女の子、次は中学2年の男の子、小学5年の女の子、5歳の男の子、6か月の赤ちゃんは女の子の子どもで、居酒屋のママだとの事。顔はよくわからんが実家の近所の子らという。アッと驚く幻覚の場面だった。私はてっきり大人に混じって子供がいるものと思っていたら、私の孫くらいの子どもたちだった。⇒ネットで調べると、幻覚に出てくる人は若い人たちが多いとあった。その通りだった。

妻は薬が喉を通らなくなり、緊急入院になった。まだコロナ禍が続いており、付き添い見舞いは週2回、15分だけの時期だった。24時間付き添いたいのに、コロナ禍の理不尽をたっぷり味わった。知恵を絞って別の日に病棟に行き、スマホに妻の姿を撮影をしてもらった。応じてくれた看護師さんには感謝しているが、マスクをした妻の映像にはがっかりした。無言の映像にもがっかりした。

妻とは約200日間、付きっきりの介護をした。午前7時ごろから午前2時頃まで洗面、食事、排せつ、入浴の世話だ。妻の楽しみはスーパーでの買い物、公園の散歩、娯楽はクロスワードパズルとナンクロだった。特にスーパーは私より速足でカートを押して回った。一瞬でも目を離すと、見失ってしまうことが頻繁にあった。商品棚の通路を探し回って見つけたときは安堵した。いつも思いがけない場所にいた。
結婚して50年以上を過ぎたが、これほど濃密な時間を過ごしたことは、新婚時代でも一度もなかった。午前2時を過ぎると私の体力も限界で眠りにつこうとするが、不眠症の妻は何か話してと眠らせてくれない。アラビアンナイトの世界だ。これは亡くなって気が付いたことだが、チャットAIを利用すべきだったと。妻を亡くして、幸せな時間を共有できたことを感謝した。私にとって、2度目のハネムーンだった。

今日も読んでいただき感謝です。









バンクシーはねずみ小僧次郎吉だア~

2021-06-22 00:33:28 | 日記
人気の覆面画家バンクシー展を鑑賞した。平日にもかかわらず行列ができるほどの人気だった。
彼の作品は、ほとんどが勝手に承諾も得ずに壁やトンネルや電車、路傍に描いたものだ。
故に展覧会場の作品は複製品ばかり、真筆の作品はほとんどない。展覧会そのものが、作者バンクシーの了解を得ていないのだ。
しかしながら、展覧会の設営は見事にバンクシーの全体を見せてくれた。ありがたい企画だった。
反骨と皮肉、批評、告発そして反権力の作品はハッとするわかり易さと共感を沸き上がらせてくれた。
ネズミがあちこちに現れて、見ているぞとばかり主役になっている。時に、そのまなざしは観ている自分に向けられているようだった。
鑑賞しているうちに、日本の何かに似ているなあと気づき思い当たった。⇒ねずみ小僧次郎吉だ。
江戸末期に武家だけを狙って金を盗み貧乏人に配った義賊で実在の人物だ。
バンクシーは作家名であり本名ではない。生まれも居場所も不明で、連絡の取りようがない覆面画家だ。
キャンバスに描いた有名な作品も多々あるのだが、最近は深夜一夜にして描いて逃げ去っていく。署名が無ければいたずら書きとして洗い流された作品も多数。器物損壊犯として告発されている指名手配犯でもある。
そんな展覧会の解説を読んでいるうちに、ねずみ小僧次郎吉が思い浮かんだのだ。
来場者は若者が多かった。私のような高齢者は一割ほどで、カップルがスマホを使って巡っていた。
彼らの真剣な作品を見る姿を、これまでの私は気付かなかった。
バンクシー展は若者にも人気だったことを教えてくれた展覧会だった。
今日も読んでいただき感謝です。

新型コロナ感染と美術・表現

2021-06-16 16:47:31 | 日記
 新型コロナ感染が発生して一年以上が経過した。パンデミックとなり地球規模に蔓延した。宇宙人が攻めてきたら地球人は一致団結して戦うはずだと人類 の賢さを謳う仮定の話がある。だが現実はどうか。
新型コロナ感染(宇宙人)で、われさきにワクチンに群がる姿は、一致団結して途上国を助けるなどはウソ、地球人は営利第一の資本主義の本性を露呈した。
 日本でもコロナ対策は利権だらけ、後手後手で非常事態を出したり引っ込めたり。入院できず自宅死、ホテル死、救急車中死など信じられない現実に戦くばかり。維新政治の大阪府は医療が崩壊した。すべての陽性者を隔離すれば、圧倒的多数の陰性者はマスクをはずして通勤通学営業観光外食娯楽、日常生活ができるのに、世界中の国々が行っているのに目先の経済を理由に自公政権はPCR検査をサボタージュした。マスコミを使った自粛・三蜜宣伝でスポーツ観戦、芸術鑑賞、アルコール外食、娯楽を敵視し国民の自由を奪った。美術館や生涯学習センターは長期の休館となり、美術家は展覧会や創作表現の場を失った。
 東日本大震災の時、余りに多い死者と被災者を前に文化芸術は息をのみ委縮、自らを卑下し自信を喪失した。何をなすべきかを探し出せずに閉じこもった。そして被災者の音楽を求める声に助けられ、被災者に寄り添う文化芸術が復活した。そんな経験を持っている。
 世界中、日本中の誰一人も逃れられないコロナ禍で膨大な命が消え、苦しんでいる人がいる。その現実を直視している表現者の自分があり、片や感染を恐怖し自粛・三蜜を回避する自分がある。
今、表現者は何をなすべきかが問われている。コロナ感染を理由に休んでいる場合ではない。コロナ感染収束を願う生活を送りながら、自粛生活を余儀なく過ごす人々に寄り添い、すべての命の尊厳と死者に畏敬をはらう表現者であり、物申す運動者でありたいと思っている。
 今日も読んでいただき感謝です。

コンビニは喫煙所なの??

2020-10-29 00:29:07 | 日記
コンビニにはかならず店の外にスタンド式の灰皿がある。定式化されたコンビニの外観だ。
スーパーでも当たり前のように見かける風景だ。
この灰皿は店に入る時に、タバコの火を消してもらう目的で常備したものだ。
だから入口の近辺に置かれていた。

しかしいつの間にか目的は完全に風化し、あたかも公認された喫煙所になってしまった。
入口近くのため煙が店内に吸い込まれ、苦情がでて灰皿は入口より離れた位置に移動した。
それが今日の灰皿の姿である。入店する前に一服、入店後に一服という形の喫煙所になってしまった。
喫煙者には堂々と喫煙できる場所なのだ。時に灰皿からもうもうと煙が出て、灰皿が喫煙している風景もある。

私はタバコが大の苦手だ。
気が付かずに吸い込むと、一瞬息がつまる。
見知らぬ他人が吐いたタバコ=息を吸わされた汚物感が全身に走るのだ。
タバコは吸うもの、吐くなと言いたい。
そんなに好物なら食えと言いたい。
他人に受動喫煙という災い、被害を与えるなと言いたい。

店の前のスタンド灰皿は撤去できないのでしょうか。
公園にゴミ箱、灰皿がないのは当たり前の風景になりました。
ないからと言って誰も困りません。持ち帰るだけですから。
お願いです。スタンド灰皿を撤去してください。
一時困る人が出るでしょう。一時吸い殻が散乱するでしょう。
その内に困る人はいなくなります。吸わなきゃいいだけですから。
宜しくお願いします。

今日も読んでいただき、感謝です。






我が家にスマートスピーカーがやって来た。

2020-06-06 00:41:26 | 日記
私はマンション1階の住人です。
ここに引っ越す前の戸建て住宅では、AMやFM放送のクラシック音楽を楽しんでました。
しかしマンションでは、北側の自分の部屋や寝室はどんなに工夫しても電波が届かず、ラジオが使えませんでした。
引っ越し祝いにもらった電波時計(掛け時計)もこの部屋には付けられませんでした。
AM・FM放送はもっぱらリビングのステレオ装置を利用していました。
年月が経って「ラジコ」というアプリが誕生し、スマホやタブレットでラジオを聴くことが出来るとしり、ダウンロードして自分の部屋で利用してしていました。
今年になり、連れ合いが寝室でラジオ番組を聞きたいといい始めました。それも長時間、うたたねのBGMとして使いたい、スマホやタブレットの音はトゲトゲして嫌という。
さてどうしたものかと家電量販店でラジオを探すのですが、商品棚はAM・FM電波のラジオばかり。
我が家には電波が届かないラジオばかりでした。
そうだ、テレビのCMでみたスマートスピーカーが使えるかもしれないと気づき、ネットで調べると使えることが判明したのです。
さっそく家電量販店に出かけると、ラジオ機器とはまったく別の棚にスマートスピーカーが並んでいました。
数千円のグーグルスピーカーを買いました。小さな鏡餅型の本体をベッドの頭にセットし「取説」に従ってWi-Fi設定をすると使えるようになりました。簡単でした。

オッケーグーグルの合言葉の後に、いま何時と聞けば時刻を告げます。今日の天気はと聞けば天気を知らせます。加減乗除の計算機能もあります。ピアノ曲を希望すると流れてきます。楽しいお話を希望すると朗読が始まります。寂しい時は話し相手になって世間話ができます。
もちろん主目的のラジオ番組は、AM・FMともラジコアプリですべて聞くことが出来ます。
いちいちダイヤルを合わせる必要がないのです。
真っ暗な部屋でも口で放送局を言えばいいのです。音量も口で指定できます。
それが良い音なんです。雑音などありません。まるでステレオスピーカーです。
これほど便利なものはありません。
もちろんグーグルは使用者が何を選択したのか、情報として集めているのでしょうね。

もう一つ驚くことがあります。
それは、蚊の鳴くような声にもちゃんと反応するのです。
一瞬、24時間盗聴されているような気分になります。

今日も読んでいただき感謝です。