聞いてよ!変だよ!

日常の気がついたこと、感じたことを日記風、エッセー風に書いていきます。

バンクシーはねずみ小僧次郎吉だア~

2021-06-22 00:33:28 | 日記
人気の覆面画家バンクシー展を鑑賞した。平日にもかかわらず行列ができるほどの人気だった。
彼の作品は、ほとんどが勝手に承諾も得ずに壁やトンネルや電車、路傍に描いたものだ。
故に展覧会場の作品は複製品ばかり、真筆の作品はほとんどない。展覧会そのものが、作者バンクシーの了解を得ていないのだ。
しかしながら、展覧会の設営は見事にバンクシーの全体を見せてくれた。ありがたい企画だった。
反骨と皮肉、批評、告発そして反権力の作品はハッとするわかり易さと共感を沸き上がらせてくれた。
ネズミがあちこちに現れて、見ているぞとばかり主役になっている。時に、そのまなざしは観ている自分に向けられているようだった。
鑑賞しているうちに、日本の何かに似ているなあと気づき思い当たった。⇒ねずみ小僧次郎吉だ。
江戸末期に武家だけを狙って金を盗み貧乏人に配った義賊で実在の人物だ。
バンクシーは作家名であり本名ではない。生まれも居場所も不明で、連絡の取りようがない覆面画家だ。
キャンバスに描いた有名な作品も多々あるのだが、最近は深夜一夜にして描いて逃げ去っていく。署名が無ければいたずら書きとして洗い流された作品も多数。器物損壊犯として告発されている指名手配犯でもある。
そんな展覧会の解説を読んでいるうちに、ねずみ小僧次郎吉が思い浮かんだのだ。
来場者は若者が多かった。私のような高齢者は一割ほどで、カップルがスマホを使って巡っていた。
彼らの真剣な作品を見る姿を、これまでの私は気付かなかった。
バンクシー展は若者にも人気だったことを教えてくれた展覧会だった。
今日も読んでいただき感謝です。

新型コロナ感染と美術・表現

2021-06-16 16:47:31 | 日記
 新型コロナ感染が発生して一年以上が経過した。パンデミックとなり地球規模に蔓延した。宇宙人が攻めてきたら地球人は一致団結して戦うはずだと人類 の賢さを謳う仮定の話がある。だが現実はどうか。
新型コロナ感染(宇宙人)で、われさきにワクチンに群がる姿は、一致団結して途上国を助けるなどはウソ、地球人は営利第一の資本主義の本性を露呈した。
 日本でもコロナ対策は利権だらけ、後手後手で非常事態を出したり引っ込めたり。入院できず自宅死、ホテル死、救急車中死など信じられない現実に戦くばかり。維新政治の大阪府は医療が崩壊した。すべての陽性者を隔離すれば、圧倒的多数の陰性者はマスクをはずして通勤通学営業観光外食娯楽、日常生活ができるのに、世界中の国々が行っているのに目先の経済を理由に自公政権はPCR検査をサボタージュした。マスコミを使った自粛・三蜜宣伝でスポーツ観戦、芸術鑑賞、アルコール外食、娯楽を敵視し国民の自由を奪った。美術館や生涯学習センターは長期の休館となり、美術家は展覧会や創作表現の場を失った。
 東日本大震災の時、余りに多い死者と被災者を前に文化芸術は息をのみ委縮、自らを卑下し自信を喪失した。何をなすべきかを探し出せずに閉じこもった。そして被災者の音楽を求める声に助けられ、被災者に寄り添う文化芸術が復活した。そんな経験を持っている。
 世界中、日本中の誰一人も逃れられないコロナ禍で膨大な命が消え、苦しんでいる人がいる。その現実を直視している表現者の自分があり、片や感染を恐怖し自粛・三蜜を回避する自分がある。
今、表現者は何をなすべきかが問われている。コロナ感染を理由に休んでいる場合ではない。コロナ感染収束を願う生活を送りながら、自粛生活を余儀なく過ごす人々に寄り添い、すべての命の尊厳と死者に畏敬をはらう表現者であり、物申す運動者でありたいと思っている。
 今日も読んでいただき感謝です。