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日常の気がついたこと、感じたことを日記風、エッセー風に書いていきます。

キンモクセイをトイレの芳香剤にしないでよ~

2013-10-29 00:02:40 | 日記
 秋が深まって、どこからともなく心地よい香りが顔を撫でまわします。
おやっと思って辺りを見回すと、ありましたキンモクセイが。
ちょっと控えめに、濃い緑の葉影に金色(コンジキ)が見え隠れしています。
陽の光が当たると礼文島のウニのような黄金色に輝き、おいしい香りの花です。

日本の秋の、それも都市風景の代表です。
春のサクラは目で美しさを楽しむもの。秋は紅葉になりますが、鼻で香りを楽しむのも一興です。
散歩をしていると、あちこちから香ってきて、ここにもあそこにもキンモクセイがあったのかと気付かせてくれます。庭木としてさりげない佇まいと控えめな花が、こうまで目立つ季節はありません。いま私は、キンモクセイを大いに楽しんでます。

 働き盛りの頃に、箱根湯本で泊まった旅館の裏道を散歩していた時のことです。
温泉街らしくイオウの臭いが漂っておりましたが、楚々とキンモクセイの香りがしたのです。
あれっ、キンモクセイの香りに間違いないのだが何か違うと感じました。
ケーキのスポンジのようなおいしい香りがしたのです。
そうなんです、イオウとキンモクセイがブレンドされて「バニラビーンズ」になったのです。
誰も気が付いていない、おいしい香りを独り占めで楽しみました。

 私の幼なじみは、キンモクセイの臭いは嫌いだという。
それは何故かと問いかけると、返事は「トイレの臭い」と答えました。
確かにそうです。一年中というより何十年も毎日、嫌というほど嗅がされ続けているのです。
本物の香りではありませんから、季節感はみじんも無くどこか安っぽい軽薄な香りです。
そんな感想を聞かされると、日本の宝が粗末に扱われているようで無性に腹が立ちます。

 私はメーカーさんに言いたい。トイレの脱臭・芳香剤にキンモクセイは使わないで欲しい、と。
トイレ等には自然界に存在しない、合成した人工的な香りにしてもらいたい。
キンモクセイは精神や神経を癒やす香りとして、品のある上品な商品にしてもらいたい。

 キンモクセイが一斉に咲きだしました。街中に香りが漂っています。
日本の庭木の文化として世界遺産に登録したいくらい、この一瞬を楽しみたいと思います。
これが過ぎると今度は紅葉となり、また連続して秋が楽しめます。

読んでいただき、感謝です。

1 コメント

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Unknown (詠み人知らず)
2013-10-31 06:18:01
「トイレの芳香剤=キンモクセイが定番」はもう過去の話どころか、絶滅寸前だそうですよ。

http://www.excite.co.jp/News/bit/00091161497065.html

同じことを思っていた人は大勢いたようですね。
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