私が子供だった昭和の時代、バナナはとても高級品だった。
今頃そんな話をしようものなら、ほとんどの人が(えーっ!うそーっ!)と言いそうだが、本当に本当なのだ。
八百屋の1番上の棚に置かれた台湾バナナの房は、子供の憧れの果物、
今では1房でも¥98とかで売ってる時もあると言うのに、当時の値段で1本が¥80だった。
貧乏な我が家ではまず買わないが、たまに親戚のお祭りに呼ばれた時や、
何かのお祝いの引き出物についてることがあると、食べることができた。
1度遠足に(多分引出物の)バナナを1本持って行ったら、同級生から板チョコ1個と変えて欲しいと懇願され、変えっこした記憶がある。それだけバナナが子供の憧れだった時代。
ソウルオリンピック当時の韓国の人々の生活を描く韓ドラ「応答せよ1988」、
その中で、子供のチンジュに「何が食べたい?」と聞くと必ず「バナナ、、、」と答えてて、
まるで自分の子供時代を見てるようだった。