トリエンナーレに出品するチェロが完成しました。
製作が重労働なだけに満足感も大きいです!!!
コンクール終了まではオフィシャルに写真や動画などは公表できないのが残念ですが、秋までお待ちください。
ニス塗り前、朝日を浴びているチェロとナナ
さてトリエンナーレのお話をしたいと思います。この製作コンクールは3年に一度クレモナで行われているもので世界中からエントリーがあり
弦楽器のオリンピックと呼ばれています。
審査の基準をご紹介します。(コンクール概要を日本語に訳しました)
審査員は〈弦楽器製作家〉と〈音楽家〉の2つのグループに分かれて審査を行います。
芸術的・構造的な品質については、製作家が最大500点(各審査員が100点)までを評価します。
芸術的・構造的な品質で最低300点に達しない楽器は音響テストに進めませんが、審査員の同意があれば展示およびコンペティションカタログに掲載されることがあります。
音響的な品質については、音楽家が最大400点(各審査員が80点)までを評価します。
演奏のしやすさの評価は音響テスト中に楽器を演奏する音楽家によって行われます。
審査員が適格と判断した楽器は、公開される最終音響テストに参加します。
バイオリンカテゴリーでは10台以上、ヴィオラでは6台以上、チェロでは6台以上、コントラバスでは3台以上が必要です。
最終テストでは、審査員が付与した点数を再確認するために、すべての楽器が再度音響テストを受けます。
このテストでは、楽器は「ソロ」としてGメジャーのスケールで演奏され(他の楽器はDメジャー)、ピアノ伴奏も行われます。
バイオリンに関しては、審査員のうち1人がソロの演奏を行い、もう1人が伴奏付きの演奏を行います。
各審査員は最大10点まで評価し、審査員全体で合計100点を楽器に割り当てることができます。
最終テストと前のテストで獲得した点数の合計が、コンペティションの最終順位と名誉賞を決定します。
各カテゴリーの金メダルは、審査員の10人中少なくとも8人の賛成票が必要です。
よって、製作点300点を越えないと楽器を弾いてもらえないという壁があります。
楽器の提出は9月の6日からです。あと残りひと月は音の響きへの追及です!!