ヴィオラはボディーの長さは39cmから48cmと比較的自由に選ぶ事が出来るまだまだ進化し続ける楽器です。大きなヴィオラを作ってくださいというオーダーをもとに[ Sirmione ] 2008年作、それが好評につき、同じものを作ってくださいということで[ Magnolia ] 2009年を製作しました。
まずはモデル探しからです。クレモナの親交のあるマエストロにお伺いしても、そこまで大きなビオラは作った事がない。
とのこと。それならば自分で作るしかないと音響面・美的面を併せ持ったストラディバリのビオラ41cmを基に43cmのモデルを作りました。
ボディーが大きくなると音量・音質ともにビオラらしい深みのある響きになります。それを最大限に引き出しつつ、演奏者の立場に立った楽器作りを目指しました。
楽器が大きくなると横板も比例して大きくなるという本来の考えを「音響的には横板の幅が大きくなってもなんら影響も与えない」
と淘汰し、演奏者が弾きやすいように横板をなるべく低くしました。
ネックの部分も持ちやすく弾きやすい楽器を心掛け、大きさを感じさせないような作りに工夫しました。
どれくらい大きさが違ってくるかというとボディー1cm長くなることに対してネックは2mm長くなります。なので41cm→43cmの長さの違いは24mmになるということです。
次回は音響面から面白い結果が出たのでそのことについて書きたいと思います。
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