■NHK 朝の連続ドラマ小説 リスト①
❖ 1961年(昭和36年) ❖
1.娘と私
原作:獅子文六
主な出演者:
北沢彪 小林美七子 加藤道子
北林早苗 北城由紀子
山岡久乃 村上冬樹
昭和初期から戦後、フランス人の先妻との間の一人娘・麻里が結婚するまでの成長を見守る「私」の物語。
獅子文六の自伝的小説が原作。
昭和33年の連続ラジオドラマをテレビドラマ化。
❖ 1962年(昭和37年) ❖
2.あしたの風
原作:壷井栄
主な出演者:
渡辺富美子 増田順司 小畑絹子
長島光男
瀬戸内海の小豆島を故郷に持った人たちの、愛と善意の物語。
壺井栄の短篇「風」「右文覚え書」「母のない子と子のない母と」「あしたの風」「雑居家族」などを、一つの長編に仕立てた。
この作品から月曜~土曜の放送に。
❖ 1963年(昭和38年) ❖
3.あかつき
原作:武者小路実篤
主な出演者:
佐分利信 荒木道子 小山源喜
河口洋子 塚本信夫 坂田桂子
村松英子
大学教授の職を捨てて画業に打ち込む佐田正之助と、彼を見守る妻、息子、娘たちの愛情と信頼に満ちた家族像を通して、日本人の生き方を描く。
武者小路実篤の一連の家族ものをひとつの作品にまとめた。
❖ 1964年(昭和39年) ❖
4.うず潮
原作:林芙美子
主な出演者:
林美智子 日高澄子 茅島成美
桜田千枝子 紅新子 渡辺文雄
津川雅彦 永野達雄
一人の女性が貧しい生活にめげず、明るくたくましく生き抜き、戦後、作家として大成するまでを描く。
作家・林芙美子の半生をドラマ化。
『朝ドラ』初の大阪局制作で、ヒロインに新人を起用した第1作。
❖ 1965年(昭和40年) ❖
5.たまゆら
原作:川端康成
な出演者:
笠智衆 亀井光代 勝呂誉 光本幸子
長浜藤夫 宝生あやこ
京都、鎌倉など歴史の都を舞台に、会社を退いた一家の主と妻、嫁いだ長女、婚期を迎えた次女、学生の三女の家族が幸せを追う姿を描いた。
川端康成初のテレビに書き下ろしで、主演の笠智衆はテレビ初出演。
❖ 1966年(昭和41年) ❖
6.おはなはん
原作:林謙一
主な出演者:
樫山文枝 永井智雄 中村俊一
野村昭子 木村俊恵 津川雅彦
長谷川澄子 小林哲子 高橋幸治
大辻司郎
陸軍将校の夫と死別した“はな”が2人の子どもを抱え困難にあいながらも、明治・大正・昭和の時代を生き抜く。
文芸路線だった『朝ドラ』に初めて女性の一代記路線を敷いた作品。
❖ 1967年(昭和42年) ❖
7.旅路
作:平岩弓枝
主な出演者:
武岡淳一 宇野重吉 加東大介
岸旗江 名古屋章 亀谷雅彦 久我美子
清水京子 柳谷寛 西国成男
日色ともゑ 横内正 山田吾一
国鉄職員とその妻を中心に、平凡に生きることの幸せをつづった物語。
北海道、東京、大阪、京都、三重県と各地を舞台に、大正4年ヒロイン10歳から、昭和37年55歳までの半生を描く。
❖ 1968年(昭和43年) ❖
8.あしたこそ
原作:森村桂
主な出演者:
藤田弓子 中畑道子 中村俊一
原田清人 米倉斉加年 佐分利信
久米明 フランキー堺 細川ちか子
井上昭文
大学入学、就職、結婚と、人生の転機を持ち前の行動力で切り開く娘と、娘に理解を示すうちにひとりの女として生きる知恵を得る母親。
母娘の成長を明るく描く。
『朝ドラ』初のカラー作品。
❖ 1969年(昭和44年) ❖
9.信子とおばあちゃん
原作:獅子文六
主な出演者:
大谷直子 毛利菊枝 加藤道子
北沢彪 高塚徹 丹阿弥谷津子
根上淳 河野秋武 藤間紫 渡辺篤史
川口恒 松原マモル 佐藤英夫
久保菜穂子
不慮の事故で大学受験を断念した信子が、明治生まれのやさしいおばあちゃんや周囲の温かい励ましの中で、強く明るく生きていく。
10代と70代それぞれの“おんなの生き方”を描いた。
❖ 1970年(昭和45年) ❖
10.虹
作:田中澄江
主な出演者:
南田洋子 仲谷昇 滝花久子
山田桂子 永野裕紀子
大学講師のインテリ主婦が、夫の両親に仕え、病弱な夫と4人の子どもを抱えながら、戦中・戦後の苦しい時代をがむしゃらに生きる。
長女役の小柳ルミ子は番組終了後、「わたしの城下町」で歌手デビューした。
❖ 1971年(昭和46年) ❖
11.繭子ひとり
原作:三浦哲郎
主な出演者:
山口果林 草笛光子 北林谷栄
石橋正次 多々良純 市川寿美礼
露口茂 田崎潤 冨士眞奈美
両親と離れて育った娘が、故郷・八戸の高校を卒業後、上京して自分を捨てた母を捜し歩き、けなげに生きる中でさまざまな人間と触れ合い、心の成長を遂げていく。
❖ 1972年(昭和47年) ❖
12.藍より青く
作:山田太一
主な出演者:
真木洋子 高松英郎 佐野浅夫
赤木春恵 大和田伸也 今出川西紀
原康義 新村礼子 田村高廣
米倉斉加年 葦原邦子 本田路津子
中畑道子
太平洋戦争のさなかに結婚し、18歳で夫を亡くした女性が、戦後、熊本・天草から上京。
一人息子とともに苦しい時代を力強く生きて、中華料理店を開業するまでの物語。
❖ 1973年(昭和48年) ❖
13.北の家族
作:楠田芳子
語り:緒形拳
主な出演者:
高橋洋子 左幸子 清水章吾 下元勉
三浦康晴 七尾怜子 長澄修 文野朋子
三田和代 北城真紀子 日下武史
南風洋子 西田敏行 横光勝彦
ヒロインの成長を軸に、家族5人がさまざまな試練に直面しつつ、それを乗り越えて生きて行く姿を、函館、金沢、横浜、宇和島を舞台に描く。
家族のさすらいを通して、現代において家族とは何かを問う。
❖ 1974年(昭和49年) ❖
14.鳩子の海
作:林秀彦
主な出演者:
藤田美保子 小林千登勢 吉田義夫
滝奈保栄 樋浦勉 岡田裕介 高橋悦史
進藤英太郎 夏八木勲 森下哲夫
伊藤めぐみ 堀内正美 鈴木光枝
今井和子
広島原爆のショックで記憶を失い、美しい瀬戸内の港町に紛れ込んだ戦災孤児の少女が、さまざまな困難にもめげずに出生の証を求め、明るく生きる姿を描く。
少女時代を演じた斎藤こず恵が人気に。
❖ 1975年(昭和50年) ❖
15.水色の時
作:石森史郎
語り:岸田今日子
主な出演者:
大竹しのぶ 篠田三郎 香川京子
米倉斉加年 佐久田修 大滝秀治
北アルプスに囲まれた信州松本を舞台に、医学部をめざす高校生の娘と、看護師として働く母親の心の交流を描く。
1年連続だった放送期間が、この作品から半年間になった。
❖ 1975年(昭和51年) ❖
16.おはようさん
原作:田辺聖子
主な出演者:
秋野暢子 中田喜子 三田和代
正司歌江 西村嘉孝 山城新伍
大村崑 佐藤英夫 藤村志保
田渕岩夫
大阪の街を舞台に、共同生活を始めた鮎子、彩子、美紀の3人娘が恋や友情、仕事を通じて、新しい連帯感を得る姿を明るくユーモラスに描く青春讃歌。
この作品から半年ごとに大阪局が制作。
❖ 1976年(昭和52年) ❖
17.雲のじゅうたん(上半期)
作:田向正健
主な出演者:
浅茅陽子 中条静夫 船越英二
高松英郎 山田はるみ 竜崎勝
馬渕晴子
大正から昭和にかけ、秋田と東京を舞台に、「鳥のように自由に飛びたい」という夢を追いかけ、飛行士になった女性の波乱に富んだ半生を明るいタッチで描く。
ベテラン女優・田中絹代が語りを担当した。
18.火の国に(下半期)
作:石堂淑朗
語り:渡辺美佐子
主な出演者:
鈴鹿景子 山内賢 堀雄二 河東けい
河原崎建三 田辺靖雄 伊吹剛
木村理恵 高森和子 天津敏 笠智衆
熊本と阿蘇の大自然を背景に、造園師として修業を積みながら、人間と自然との調和を見いだす「自然王国」造りに夢をかける女性の青春と、彼女をとりまく大家族の生き方を描く。
❖ 1977年(昭和53年) ❖
19.いちばん星(上半期)
原作:結城亮一
主な出演者:
高瀬春奈 五大路子 伴淳三郎
津川雅彦 木内みどり 柳生博
富田恵子 山谷初男 谷村昌彦
三遊亭円之助 塩沢とき 加茂さくら
頭師佳孝 佐々木剛
昭和初期に「波浮の港」「東京行進曲」などの歌で一世を風びした“日本の流行歌手第1号”佐藤千夜子の波乱に満ちた半生を、フィクションを交えて描く。
番組途中で高瀬春菜が病気で降板、五大路子が代役に立った。
20.風見鶏(下半期)
作:杉山義法
主な出演者:
新井春美 蟇目良 大木実 岸部シロー
梓英子 村野武範 桜むつ子 花紀京
下塚誠 山本茂
和歌山県・太地で鯨のもり打ちの娘として生まれたヒロインが、神戸でドイツ人のパン職人と結婚。
戦争で夫と生き別れ、本格的なパン作りを営む中、外国人から“われらの母”と慕われる女性の一代記。
❖ 1978年(昭和53年) ❖
21.おていちゃん(上半期)
原作:沢村貞子
主な出演者:
友里千賀子 長門裕之 日色ともゑ
坂東八十助 中村智太郎 萩尾みどり
天地総子 水野久美 荻島真一
尾藤イサオ 古手川祐子 関敬六
尾上菊蔵 益田喜頓
女優・沢村貞子のエッセー「私の浅草」をもとにドラマ化。
東京・下町の人情と家族の愛情の中で育ったヒロインが、大正初期から終戦後にかけて、傷つきながらも夢と希望を失わずに女性の幸せを追い求めた青春物語。
22.わたしは海(下半期)
作:岩間芳樹
語り:倍賞千恵子
主な出演者:
相原友子(現・あいはら友子)
辰巳柳太郎 有島一郎 中原ひとみ
坂本スミ子 小野進也 大和田獏
三沢慎吾 葦笛るか
昭和初期から終戦の混乱期までの激動の時代、身よりのない多くの子どもたちを育て、明るく自由に生きた一人の女性の波乱に富んだ半生を、美しい瀬戸内の海を背景に描いた愛の物語。
❖ 1979年(昭和54年)
23.マー姉ちゃん(上半期)
原作:長谷川町子
主な出演者:
熊谷真実 田中裕子 藤田弓子
早川里美 田中健 湯沢紀保 前田吟
原作は長谷川町子の自伝的漫画「サザエさんのうちあけ話」。
大戦をはさむ20余年間をたくましい生命力で生き抜き、戦後「サザエさん」誕生までをコミカルに描いた、マー姉ちゃんと母・姉妹4人家族の生活史。
24.鮎のうた(下半期)
作:花登筐
主な出演者:
山咲千里 ミヤコ蝶々 仲真貴
吉永小百合 三益愛子 フランキー堺
17歳で故郷の滋賀・長浜から商都・大阪へ出た少女・浜中あゆが、船場の糸問屋に奉公し、激しい流れにもまれながらご寮さんになるまでを描く。
ヒロインの亡くなった母親役で吉永小百合が出演し、話題になった。
❖ 1980年(昭和55年) ❖
25.なっちゃんの写真館(上半期)
作:寺内小春
主な出演者:
星野知子 滝田栄 大友柳太朗
林美智子 秋野太作 加藤武
写真家・立木義浩の母・立木香都子さんの半生をモデルにした作品。
昭和初期、徳島でカメラマンを志し、後に家業の由緒ある写真館を継いで、仕事と家庭をみごとに両立させた女性の戦中戦後の奮闘記。
〔情報元 : NHK アーカイブス〕