一病息災〜心房細動とその周辺

心房細動の治療は日進月歩。目に留まった記事の備忘録です。
他に、生活習慣病や自分に関係ありそうな健康問題も。

意外に多い「未診断の心房細動」、高リスク者の3人に1人で検出

2017年09月18日 06時29分09秒 | 心房細動

 自覚のない心房細動、思っていたより多いようです。
 そしてそれが脳梗塞の原因になり得る、という報告を紹介します;

■意外に多い「未診断の心房細動」、高リスク者の3人に1人で検出
HealthDay News:2017/09/18;ケアネット
 心房細動と診断されたことはないが、リスクは高いと考えられる患者の胸部に小型の心電図モニタリング機器を植え込み、長期間にわたって観察した結果、ほぼ3人に1人で心房細動が検出されたとする研究結果が「JAMA Cardiology」8月26日オンライン版に掲載された。この結果を踏まえ、研究を率いた米コロンビア大学医学部教授のJames Reiffel氏は「高齢者では、より高頻度に心房細動が発生している可能性が高い」としている。
 心房細動は、原因が特定できない脳梗塞の主な要因であると考えられているが、症状がない場合があるだけでなく、長期間の検査が必要であるため、検出が難しいことが課題となっている。今回、Reiffel氏らは胸部に植え込むタイプの小型の心電図モニタリング機器を使用して長期間観察することで、高リスク者における心房細動の発生頻度を調べた。
 今回の研究は、米国および欧州の57施設で2012年11月から2017年1月まで実施された。対象は、心房細動の診断歴はないが、心房細動や心房細動を原因とした脳梗塞のリスクが高い(CHADS2スコア3以上または2以上かつ他にもリスク因子が1つ以上)と評価された446人。7割以上が65歳以上の高齢者で、平均年齢は71.5歳、52.2%が男性だった。また、対象者の約90%に疲労や呼吸困難、動悸などの症状があった。
 このうち385人(86.3%)の胸部皮下に単4電池ほどのサイズの心電図モニタリング機器を植え込み、18~30カ月間観察した。このモニタリング機器は、自動的に心電図データを記録。データは患者を担当する循環器医に送信されるという。今回の研究で使用されたモニタリング機器は、研究資金とともにMedtronic社が提供した。
 その結果、6分以上持続する心房細動の検出率は、観察を開始してから18カ月の時点で29.3%だった。また、モニタリング機器による観察期間が長くなるほど検出率は高まり、24カ月時点では33.6%、30カ月時点では40.0%に達していた。ただ、脳卒中リスクを大幅に上昇させると考えられている24時間以上持続する心房細動が検出された患者の割合は10.2%だった。経口抗凝固薬が処方された患者の割合は56.3%だった。
 この研究結果を受け、米メイヨークリニック教授のSamuel Asirvatham氏は「高リスクの人たちでは極めて高い確率で心房細動が検出されることを明確に示した重要な情報」とした上で、「原因が特定できない全ての脳梗塞患者に対して、心房細動が検出された場合と同様に抗凝固薬を使用すべきかどうかについては、大規模研究で検証する必要がある」との見方を示している。
 一方、Reiffel氏は循環器医に対し、今回の研究で使用した心電図モニタリング機器の導入を「積極的に考慮すべき」と勧めている。その理由として、「他の検査法と比べて格段に優れていると考えられる」ことを挙げ、「合併症の発生率は極めて低く、患者にも受け入れられやすい」と付け加えている。
 これに対し、米バージニアコモンウェルス大学ポーリー循環器センターのKenneth Ellenbogen氏は「脳卒中の既往がなく、心房細動の症状もない患者に心電図モニタリング機器の植え込みを行うのは現時点では時期尚早だ」と指摘。「こうした患者で心房細動が検出された場合、それに対してわれわれはどのように対処すべきなのかを明らかにすることが先決だ」と主張している。
 この研究結果は、欧州心臓病学会(ESC 2017、8月26~30日、バルセロナ)でも報告された。


<原著論文>
Reiffel JA, et al. JAMA Cardiol. 2017 Aug 26.

左心耳を切除して脳梗塞を予防(2017年9月)

2017年09月16日 07時43分00秒 | 心房細動
 心房細動の合併症としての脳梗塞は重症タイプが多く、その予防が大切です。
 従来の薬物療法、カテーテルアブレーションに加えて、血栓ができる場所である左心耳を切って無くしてしまう方法を扱った記事を紹介します。
 あ、昨年末にも取り上げていました(^^;)。

■ 心臓の「左心耳」、なくても問題ない…切除手術して脳梗塞を予防
2017.9.13:読売新聞
 2009~14年に脳梗塞を4回繰り返した兵庫県姫路市の神沢 聿子さん(72)は、心臓の「 左心耳」という部分を切除した。
 左心耳でできた血栓(血の塊)が脳の血管を詰まらせていたためだ。血栓ができる元を絶つ手術で、脳梗塞の不安から解放された。
 左心耳は、左心房から突き出した袋状の器官で、心臓と同様に拡張と収縮を繰り返している。神沢さんの脳梗塞は、不整脈の一種で心臓の上部が震える心房細動により血流がよどみ、血栓が作られたことによるもの。そこで、東京都立多摩総合医療センター(東京都府中市)で手術を受けた。
 心房細動が起きると、左心耳も細かく震え、中の血液がよどんで血栓ができやすくなる。左心耳でできた血栓は、動脈から脳に運ばれ、血管をつまらせる。年約20万人の脳梗塞発症者のうち3割が心房細動が原因とされる。特に左心耳でできた血栓は大きく、重篤になりやすい。
従来治療のデメリット
 心房細動の治療には、血を固まりにくくする薬や脈拍を遅くする薬を飲む薬物療法がある。ほかに、心臓に細い管を入れ、先端の電極で震えの原因となる異常な電気信号を発する部分を焼き切るカテーテルアブレーションも行われている。
 薬物療法では、一生薬を飲み続けなければならないうえ、血が固まりにくい薬は出血しやすくなる恐れがある。カテーテルアブレーションは、治療後数か月以内に10~50%の確率で再発するとのデータもある。
左心耳を切る・塞ぐ「薬が不要に」
 このため近年、左心耳を切ったり塞いだりする治療法が取り入れられるようになった。左心耳は、左心房の圧力を逃がすなどの働きがあるが、なくても問題ないことがわかっている。
 心筋梗塞など他の手術のついでに左心耳の入り口を糸で縛ったり、左心耳を切り取ったりすることがある。ただし、そのためだけに胸を切り開いて手術するのは体への負担が大き過ぎる。
 そこで、胸に小さな穴を開けてカメラと手術器具をさし入れ、左心耳の入り口をクリップで閉じたり、切除したりする手術も広がっている。切除手術を受けるまでは、血を固まりにくくする薬を毎日飲んでいたという神沢さんは「薬を飲む必要がなくなり、体調も良くなりました」と喜ぶ。
 さらに体の負担が軽い治療法として注目を集めているのが、細かい編み目状の特殊な器具で左心耳の中から塞ぐ治療法だ。太ももの静脈から先端に畳まれた状態の器具が付いた細い管を入れ、左心耳の入り口で器具を広げて塞ぐ。
 すでに欧米では承認されており、血を固まりにくくする薬の服用との比較では、4年間の脳卒中などの発症率は40%低かった。
 国内でも今年2~7月に10か所の医療機関で、心房細動の患者計60人を対象に臨床試験(治験)が行われた。有効性の分析が進められており、この器具を取り扱う医療機器メーカーは、19年の保険適用を目指している。
 治験にあたった東邦大学医療センター大橋病院循環器内科准教授の原英彦さんは「高齢化社会を背景に、心房細動の患者は増加傾向にあるので、安全で有効な治療法の選択肢が増えるのは望ましいことだ」と話している。

BNPによる「隠れ心不全」の評価

2017年08月20日 06時47分21秒 | 心房細動
 循環器専門医から「BNPを検査すると潜在的な心不全状態がわかりますよ」とアドバイスを受けました。
 不整脈持ちの私は、調べてみましたが正常範囲だったのでほっとしました。
 それに関連した記事;

■「隠れ心不全」30~60代の20% 佐賀大教授が調査
2017/8/17 佐賀新聞
「早期発見へ定期健診を」
 心臓の働きが低下して必要な血液を全身へ送ることが難しくなる心不全について、30~60代の約20%が軽度の心不全か「予備軍」とみられることが、佐賀大学医学部循環器内科の調査で分かった。高齢者の病気と思われがちな心不全のリスクが現役世代にもあることを示す結果で、早期発見につながるように定期的な健診の受診を促している。
 調査は、野出孝一教授(56)が2008年から伊万里市の浦之崎病院(現伊万里松浦病院)の協力で実施した。職場健診を受けた30~60代の2140人(男性1332人、女性808人)を対象に、心不全を判断する指標になるホルモン「NT-proBNP」の血中量を調べた。約1年かけてデータを集めた後、田中敦史博士研究員(36)らと分析を続けてきた。
 結果では、心不全が疑われる血液1ミリリットル当たり55ピコグラム(ピコグラムは1ミリグラムの10億分の1)以上のホルモン量が検出された人が約2割に上った。男女別では、男性よりも女性に数値が高い傾向がうかがえた。
 野出教授は「心不全は高齢者に多いが、今回の調査で若い世代にも一定のリスクがあることが分かった」と話している。
 調査では、問診の結果も踏まえて、不眠や寝付きが悪いなど睡眠障害があると認められた人はホルモン量が多い傾向にあり、特に女性で顕著なことも分かった。調査チームは「睡眠障害と心不全との関連など、まだ分からない点も多い。今回の分析結果を心不全の予防や治療に結びつける研究をさらに進めたい」と話す。


 心室筋のダメージを評価するには「加算平均心電図」も有用と聞きましたが、循環器専門病院でないと検査できないようです。

上大静脈起源の心房細動の遺伝的リスク因子

2017年08月19日 08時22分59秒 | 心房細動
 心房細動の起源は肺静脈と云われていますが、そこだけではありません。上大静脈が起源のこともあります。
 遺伝子解析により、上大静脈起源心房細動を起こしやすい人が特定できそうな時代になりました。

■ 上大静脈起源の心房細動の遺伝的リスク因子を同定-東京医歯大
2017年08月18日:QLifePro
◇ さいたま赤十字病院らとの多施設共同研究で
 東京医科歯科大学は8月16日、上大静脈起源の異所性興奮が原因で起こる心房細動患者で共通する臨床パラメーターや一塩基多型を特定したことを発表した。この研究は、同大医学部附属病院遺伝子診療科の江花有亮講師と難治疾患研究所生体情報薬理学分野の古川哲史教授の研究グループが、関連施設であるさいたま赤十字病院、土浦協同病院、国立災害医療センターとの多施設共同研究において2,170人の心房細動症例を対象に臨床研究を実施したもの。研究成果は「Circulation Journal」に掲載されている。
 心房細動患者に対してカテーテル・アブレーション治療を行う際、多くの場合、トリガーとなるのは肺静脈スリーブであることから、肺静脈隔離術という治療が一般的だ。しかし、繰り返し肺静脈隔離術を実施しても心房細動が再発してしまうケースがある。今回の研究では、上大静脈に心房細動のトリガーとなる異所性興奮を認めた症例、また薬物投与と心臓への電気的な刺激によって、上大静脈から異所性興奮を認めた症例を「上大静脈由来の心房細動」と定義。通常の心房細動患者と異なる臨床的特徴は、比較的若年であり、女性が多く、痩せ型の体形であることが判明したという。

◇ 遺伝子領域「4q25/PITX2」「10q25/NEURL1」が関連
 日本人のゲノムワイド関連研究(GWAS)で同定されていた6つの一塩基多型について、遺伝型タイピング解析を行ったところ、そのうち2つの一塩基多型「4q25/PITX2遺伝子領域」と「10q25/NEURL1 遺伝子領域」が上大静脈由来心房細動のなりやすさと関連していることが示された。さらに、これら2つの遺伝子領域について遺伝型データを用いて、遺伝的リスクスコアによって検討を加えたところ、約9倍なりやすいことが示されたという。また、これらの臨床的因子および遺伝的因子について、3施設でのメタ解析を実施。これらの遺伝子の影響を見るために、公開データベース「GTEx」で遺伝子型による組織における遺伝子発現レベルの変化を確認したところ、リスクとなる遺伝子型ではNEURL1という分子の発現レベルが低下していることが判明したという。
 今回の大規模な臨床研究を通して、上大静脈由来心房細動の臨床上の特徴と、遺伝的因子が明らかとなった。今後、これらを手掛かりに上大静脈における異所性興奮発生のメカニズムの解明や、臨床情報と遺伝情報からカテーテル・アブレーション治療におけるストラテジーの意思決定などへの活用が期待される、と研究グループは述べている。


発作ゼロ・再発ゼロを目指す「心房細動」治療(桑原大志著)

2017年06月24日 14時51分13秒 | 心房細動
発作ゼロ・再発ゼロを目指す「心房細動」治療(桑原大志著)
幻冬舎新書、2016年



 心房細動に関する書籍は山下武志Dr.(「不整脈で困ったら」「心房細動に出会ったら」両者ともメディカルサイエンス社)以降、たくさん目にするようになりました。
 これは治療としての抗凝固剤の発展、カテーテルアブレーションの発展とパラレルです。

 さて、今回読んだ本も非常にわかりやすい啓蒙書です。
 日進月歩の心房細動治療の今を知るには格好の書だと思いました。

 四半世紀前の口訣は「心房細動は根本的に治すことはできない。症状の強い心房細動が持続性に移行したら、患者をなだめすかしなさい。そのうち、不規則な脈拍になれて症状はなくなる、とね」でしたが、1990年代後半以降、心房細動のメカニズムの解明が進むとともにカテーテル・アブレーション法が発展して、根治可能な病気になりました。

 私自身、いろいろ情報を集めていますが、それでもこの本で初めて知ったこともいくつかありました。
 また、カテーテル・アブレーションの実際を、入院期間、検査内容、時間経過まで実況中継のように記載されているので、考えている人には不安を軽減してくれます。


<備忘録>

□ 心房細動起源と心房細動基質
心房細動起源:1分間に500〜600回という高頻度で興奮する、異常な心房筋で数mm以下の点として存在する。これがほかの心房を高頻度(減衰伝導により200〜300回/分)に興奮させることにより心房細動を引き起こす。房室結節に到達した電気興奮は心室に伝わる際に100〜200回/分まで頻度が落ちる。
心房細動基質:一旦始まった心房細動が停止せずに持続する心房の電気的特徴。ダメージを受けた心房筋では電気刺激が正常よりゆっくり進んだり回転したりするようになり、一旦生じた心房細動が持続しやすくなる。

 心房細動起源/基質ともに加齢による心房筋の変性でつくられる。

□ 心房細動有病率
 50歳代:1%、60歳代:2%、70歳代:3%、80歳代:4%

□ 心房細動と高血圧
 高血圧は心臓にストレスをかけ、心房細動の直接&間接原因になる。心房細動患者の6割に高血圧がある。

□ 心房細動と飲酒
 多量飲酒(1回3単位以上)の60%は心房細動を発症する。
 節度ある飲酒とは、アルコール1単位まで。たとえ連日飲酒したとしても、この程度なら心房細動を含めて健康被害はまぬがれる。
★ アルコール1単位とは、純アルコールで20g。ビールなら中瓶1本(500ml)、日本酒は1合(180ml)、焼酎0.6合(110ml)、ウイスキーはダブル1杯(60ml)

□ 心房細動と遺伝
 心房細動そのものは遺伝しない。しかし1親等以内に心房細動患者がいると、その人が心房細動になる可能性は、そうでない人に比べて1.4倍高くなる。その理由は、心房細動の原因となり得る、高血圧・糖尿病・肥満などが遺伝するため。

□ カフェインと心房細動
 通常の摂取量(100〜300mg/日、ドリップ式コーヒーで1〜3杯/日)では心房細動を引き起こすことはない。

□ 心房細動と心房性期外収縮
 心房性期外収縮は心房細動の予兆として現れる例がある。心房性期外収縮と心房細動の発症のメカニズムは類似しており、変性などによって生じた異常な心筋細胞が興奮することにより発症する。心房細動では異常心筋細胞の高頻度興奮が一定時間持続するが、心房性期外収縮では単回もしくは数回程度続くだけ。
 心房性期外収縮は数が多いほど将来心房細動になる可能性が高くなる。ホルター心電図で1日の総計が700〜800拍以上の人は、15年後に心房細動になる可能性が90%以上。

□ DOAC(Direct oral anticoagulant)
 ワルファリンはビタミンK拮抗作用を介していくつかの血液凝固因子を阻害するが、DOACは1つの凝固因子を阻害する。
・ダビガトラン(プラザキサ®):1日2回服用のカプセル剤。トロンビンを阻害する。腎臓で代謝される。
・アピキサバン(エリキュース®):1日2回服用の錠剤。Xa因子を阻害する。腎機能が悪くても服用可能。
・リバーロキサバン(イグザレルト®):1日1回服用。Xa因子を阻害。腎機能が悪いと使いにくい。
・エドキサバン(リクシアナ®):1日1回。Xa因子を阻害する。日本製。腎機能低下患者でも使用可能。

□ リズムコントロール薬(抗不整脈薬)
・シベンゾリン(シベノール®) ・・・ 1回頓服量100mg、最高血中濃度到達時間:1.5時間
・ピルジカイニド(サンリズム®)・・・ 1回頓服量100mg、最高血中濃度到達時間:1〜2時間

□ レートコントロール薬
・ビソプロロール(メインテート®)

□ 高周波カテーテル・アブレーション
・脇腹に貼った対局板とカテーテル先端に付いている電極との間に電気を流し、発生した熱で心筋が火傷をする(直径5-8mm/深さ5-8mm)。
・心房細動起源の誘発方法:高用量イソプロテレノール負荷(通常使用量の20倍)により心房細動患者の90%で心房細動が誘発される。
・すべての心房細動起源を100とすると、肺静脈起源は85%、それ以外が15%に存在する。発作性心房細動患者の4人に1人は肺静脈以外にも心房細動起源を有している。15%のうち7-8%は上大静脈に存在する。
肺静脈隔離術:肺静脈の付け根を円周状に焼却し、電気的に隔離する方法で、「個別」「広範囲」「ボックス」法の3つがあり、現在は広範囲肺静脈隔離法が世界標準となっている。
上大静脈隔離術:上大静脈の真横を横隔膜神経が上下に走行しており、合併症として横隔膜麻痺が問題になる。横隔膜神経の近くを焼却する際に、、カテーテルの先端を前方、もしくは後方に向けることでこの合併症を起こさずにすむ。
・肺静脈隔離しか行わなければ、60-70%の患者しか心房細動は治癒しない。
・世界中のデータを集めると、発作性心房細動はカテーテル・アブレーションにより80%で治癒する(薬剤では30%)。

□ 横須賀共済病院でのカテーテル・アブレーションの成績を左右する因子
①心房細動がイソプロテレノールによって誘発されるか否か
②誘発された心房細動起源を同定できるか否か
③心房細動期限の数は一つか複数か
④心房細動起源は心筋の浅いところにあるか、深いところにあるか

□ 横須賀共済病院でのカテーテル・アブレーションの成績
・1回の治療で1年後に70%、5年後に60%
・再発した患者に再度アブレーション施行すると、最終アブレーション後の1年後に90%、5年後に80%が治癒