海猫
波打ち際に誰かが捨てた残飯目がけて集まって来た
何となくその仕草を観察していると、2羽づつ同じ色の
同じ体格の海猫が同じ行動を取っていることに気付く
最初は、何十匹の団体さんかと思っていたけど
そして、皆さん礼儀正しいと言うのか、何時までも
食べていなくて、自分が一口食べると次の方に譲って
いるようにも見える、これってみんな家族?みんなが生きるための知恵?
きっとそうだと思う、でも、鳥って目が良い、凄く良い、この集団に
空から!
鳶
残飯目当てに、この集団に割って入ってきた
さあどうする、海猫
鳶は餌の上に舞い降りようと何回も試みるが
そうはさせまいと、海猫の権勢が始まる
一対一なら鳶に分があるが、大勢の海猫に
餌までとうとう、たどり着けず空中戦にも負け
いつの間にか鳶はその姿をまた、遥か彼方上空から
海猫が去るまで伺う羽目に成ってしまった
この争いで、一羽たりとも、けがをした鳥はいなかった
はたして、これが人間ならどうだろう?
言葉を持っているのに、無傷で終わっていただろうか…?