1963

主に昭和の頃の思い出と旅行の備忘録
ときどき愚痴

最近観た映画〜幸せの列車に乗せられた少年〜

2024-12-13 21:48:00 | 映画
久しぶりにイタリア映画を観た
映画館ではなくNetflixだけど

第二次世界大戦後のイタリア
生活が困窮している南部の子ども達を
比較的豊かな北部の家庭が一時預かりをする
そんな制度があった
北部に行く為の「幸せの列車」
「子ども列車」とも言うらしい

共産党の女性連合が中心となった運動で
7万人の子ども達が里親の元で
食事や衣類、教育も提供され貧しさから救われた(一時的にだけど)

舞台はナポリ
そこで母のアントニエッタと2人で暮らすアメリーゴ少年
衣類は汚れ破れて靴も履いていない
他の子ども達も同じく貧しいみなりでお腹を空かせている

母親達は子どもを豊かな北部に行かせるように誘われるが
毒で殺されるとか
かまどに入れられるとか
周りの雑音もありなかなか決断できない

それでも食べるにも困る生活
意を決して子どもを幸せの列車に乗せる母親たち

見送りのシーン
列車が動き出す時
子ども達は寄付されたのであろう
温かな上着を脱いで一斉に窓から親に渡す
弟や妹達に着せるために😭

到着した北部は豊かで人々も皆優しい
実に善人だらけ
食べ物も沢山ある

ここで私は緊張していた
優しさは見せかけで
きつい労働をさせられたり
性的虐待を受けるのではないか

全くそんな事はなく
最後まで里親家庭はみな優しく温かい
地域ぐるみで大切にしてくれるのだ

最初は警戒していた子ども達も
どんどん馴染んでいく
実際にそのまま自宅に戻らず北部に残る子もいたようだ

アメリーゴ少年は
里親のデルナを母親のように慕う
子どもが苦手だったデルナもアメリーゴに愛情を注ぐようになる

デルナの兄から手作りのバイオリンをプレゼントされたアメリーゴ
もともと才能があったのだろう
初めてとは思えないくらい上手だ

北部に到着した頃、青かった麦畑
黄金色になったら家に帰る、、
その約束の時が来た

デルナや豊かな北部に後ろ髪をひかれながらも
ナポリの母の元に帰るアメリーゴ
しかし2人はギクシャクする

母親のアントニエッタは
あまり愛情表現が上手くない
北部の里親への幼稚な嫉妬もある

アメリーゴが大切にしていたバイオリンを
質屋に売り食料に変えてしまう

絶望したアメリーゴは北部のデルナの元へ行く
その後、実の親子は会う事なく40年以上の月日が経つ

ラストはあえて書かない

以下お気に入りシーン
アメリーゴにバイオリンをプレゼントしてくれた男性の息子ルツィオ
彼は最初からアメリーゴが気に食わず
ことある毎に意地悪をする
2人は取っ組み合いのケンカもするが
ある事がきっかけで助け合う

黄金色の小麦畑でこの2人の少年が戯れ合うシーンはとても美しかった

『ひまわり』のひまわり畑のラストシーン
『ニューシネマパラダイス』のキスシーンを集めたラスト

やっぱりイタリア映画は美しい











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