ひな菊の丘から

東京へ その4 都立庭園美術館

今回の宿は、タコ部屋・・・じゃなくてドミトリーというらしい。もう交通の便が良くて10,000円以下なんてあり得ない東京になってしまったようだ。とはいえ、寝るだけだし、漫画は(知らん作家ばかりだけど)読み放題だし、まあいか。チェックアウトが11時なのでゆっくり起きて予定を立てた。



今回もぜったい美術館、博物館は入れよう、と思い帰りの新幹線は夕方にした。中央線沿線と上野界隈は何度か行ってるので別の場所で探した。で、今回は都立庭園美術館へ。
まずは徒歩圏内、近場の秋葉原へ向かう。海洋堂のお店があるらしい、でも行ってみたらちっちゃな店舗でがっくし。



歩数を稼ぎたいのと地下鉄の経路を確認して、大手町から三田線で白金台へ行く、というルートを選び、大手町まで歩くことにした。




途中、キムタツに連れてきてもらった万世橋の旧駅舎のところを通った。


クリスマス仕様、作家さんの展示等もあった。



この階段を上ると旧駅のホームに出る。



ガラス越しに電車を見てから階段を降りる。ここのカフェでランチ、と思ったが、満席だったので諦めた。


東京はやっぱり銀杏かなあ。ここから大手町まで神田経由で歩くつもりで、まだ半分くらいかな、と思ったところで地下鉄駅の表示が。え?大手町?嘘やん。実は、降りてから軽く一駅分くらいは歩いたのだ。そういえば前夜の銀座も、地下をかな~り歩いて思う場所にたどり着いたのだった。地下道が発達してるのだろうな。



ちょっとした勘違いで白金台まで行けず、なんとかリカバーして目黒の駅から歩いて、目的地へ。


東京都立庭園美術館


ちょうど作品展をやっていた。あとで知ったのだが、建物内の撮影不可な期間があるらしく、知らずに来たけどラッキーだったようだ。ありがたいことに、半額で入る。



建物は旧朝香宮邸


見た感じ、すっきりしてる鉄筋造りなのだけど、細部にアール・デコ感が溢れている。


鉄の作家さんとガラスの作家さん、どちらも私と近い年齢みたい。


玄関からすでに見どころあり。この時点では、撮影OKかどうか不明でちゃんと撮れなかった。ルネ・ラリックのレリーフが見られるガラス


玄関床は大理石のモザイクで、天然石も使われているらしい。


展示室に入った時右手に見えた階段。細かい細工。


これは、大広間のガラス作家 三嶋りつ惠さんの作品


大広間の天井灯


階段に沿った壁の飾りと段々になってるのは大理石かな


小客室の壁にアンリ・ラパンのサイン


この部屋でようやく係員の方に撮影について確認する。フラッシュ、動画はNGだがあとは大丈夫とのことで安心して、カメラに切り替える。


ガラス作品


次の間には『香水塔』と呼ばれる白磁の大きな置物がある。


大客室、ドア両側の壁画はラパン、ドアにはガラスのエッチング


青木野枝さんは鉄とステンドグラスで大きな作品を



大客室の暖炉の装飾もアール・デコ


大食堂の天井照明はパイナップル(これは見てわかった)とザクロらしい。


前後するが、大客室の壁画と


天井のシャンデリア


こちらは大食堂の壁の植物文様。デザインはレオン・ブランショとのこと。


丸い張り出し窓から外を見る。


日本庭園の向こうは新館


球体の作品、ふりそそぐもの


大食堂の暖炉の上の壁画はラパン


こちらは第二階段だと思う。


少しデザインの違う透かし彫り


階段から見上げた踊り場の窓


階段から二階を臨む


こちらは第一階段



二階広間の照明柱


このガラス作品は光が透ける雨粒のようだった。


若宮寝室の作品は、ふりそそぐものⅢ


照明灯


これは石炭


合の間の壁面


合の間の照明


これは石鹸を使った青木さんの作品、ちょっとおいしそうにもみえる。


2階はプライベートルームがメインだそうで、ここは若宮居間、私は照明器具が気になってそれを重点的に撮ったので。


恐らく書斎の三嶋さんの作品


その照明


書架らしきものにも何か入ってたけど、目録にないので今回の作品ではないのかな。


殿下居間の壁面照明


書斎


天井も円形な照明




こちらは殿下居間の壁面



殿下夫妻専用のベランダ、床は市松模様の大理石


ベランダに置かれたガラス作品、SPIN



妃殿下の居間










朝香宮鳩彦王妃允子さま作グラジオラス


廊下の照明


妃殿下の寝室証明



三嶋さんの制作をめぐる資料




第一浴室


青木さんの石鹸の作品がここにも



これは青木さんの制作をめぐる資料


殿下寝室



北側ベランダにガラス作品


床のタイルは陶器の釉薬を施したものらしい、ここは北側だけど夏の間は家族の居間として使われていたそうだ。


建物がぐるりと取り囲む真ん中はプール?


閑静な敷地、ちょっとどこにいるのか忘れる感じだが、遠くには高層ビルが見える。


北側ベランダの壁面照明


動きを感じられる作品


ベランダの扉


廊下の照明も凝っている。


床にずらりと並んだガラス


姫宮の居間の照明


3階のウィンターガーデンに行ってみた。



そこにも青木さんの作品が



3階からの眺め



3階から降りるときに撮ったもの




そして新館へ


青木さんの巨大な作品が展示されていた。






ようやく庭園に向かう


12月も後半なのに、きれいに紅葉している木々がある。


外から眺める朝香宮邸



日本庭園を歩く





暖かい季節ならここに座って、のんびり周りを眺めるのもいいかも










お茶室


こちらが本来の茶室の構造を備えたところ




裏から見ていたお茶室に表から入った。


なんだか広々しているなと思い、係員の方に声をかけてみた。


すると、それまで黙って座ってたおばちゃん、突然説明しだした。そもそも、ここは外国人のお客さまに日本の茶道を体験してもらうために建てた茶室で、


左の扉が躙り口だが、外側には木が生えている。なので、これは形だけ。広さも、大きな外国の人のために。


入り口の土間には、椅子を置いた、立礼席も作られていた。おばちゃん、私が声かけなかったら、だまって座ってはったんやろな。話を聞いて続々人が入ってきた。




茶室を後にし、西洋庭園を目指すもよくわからず、結局トイレに行ってから美術館を出た。



目黒駅までの道に、こんなのがあった。無料、とあったけどまあいいか、とスルーした。壱服庵の滝本さん、お好きだったなあ。亡くなった後にレコードやCD,書籍を縁ある人が分けてもらったのだが、その中に彼の本もあった覚えがある。


品川まで戻り、新幹線で帰阪。往路の富士山は、見えたけど一瞬で(A席だったから)帰りは良く見えた。夕暮れが迫っていたので、一番きれいに見えるはずの富士川あたりではもう少し暗くなってしまった。



1泊2日弾丸東京旅、これにて終了。
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